皆様こんにちは🍉学芸員Yです。
8月に入りましたね。いかがお過ごしでしょうか。
当館は、夏休み期間に入ったからか、お子様とご一緒のお客様が増えてまいりました。
また、本日は大学生らしきお客様もお見えになっていらっしゃいます。
毎年終戦記念日が近づく頃はお客様が多くお見えになる傾向にあるのですが、
今年は若い世代のお客様が多いように思います。
映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の影響大なるものがありますが、
長引くロシアとウクライナの戦い、そして急速に事態が動いている中東情勢を背景に、
改めて戦争についてお考えになる方もいらっしゃるのかもしれません。
昨日、戦時を経験した方からお礼のお手紙を頂戴致しました。
昭和20年の夏、国民学校(現在の小学校にあたります)の2年生だったその方のお手紙には、
勤労奉仕の学生が一列にならんで「海ゆかば」や「若鷲の歌」(予科練を扱った映画の主題歌。
大ヒットしました)を歌っていた姿が忘れられない、決して戦争はやってはいけない、
平和な穏やかな日々であって欲しいと願います、とお人柄が伝わる美しい文字で綴られていました。
当館と霞ヶ浦の間にあるハス田では、優しい色合いのハスの花が湿気を帯びた暑い風に揺れています。
木々から蝉の声が聞こえます。
小学校の宿題で当館にご来館くださるお子様の姿もお見かけするようになりました。
先日は、当館がある茨城県阿見町の生涯学習課主催で行っている
「まちづくり探検隊」(町のいろんなことを調べて模造紙にまとめ、発表するものです)の
取材とのことで、かわいい小学生の女の子がお二人、お母様と一緒にお見えになりました。
熱心にご見学くださった後、ご質問に少しお答えさせていただきました。
そのなかで、とても鋭いご質問をいただきましたのでお伝えしたいと思います。
「どうして予科練平和記念館という名前なんですか?」
皆様は、どうしてだと思われますか?
全国の戦時の歴史を扱うところには、同じ読み方でも「祈念館」という表記のところが多くあります。
当館がなぜ「記念館」にしているかというと、
予科練や戦時の歴史を後世に伝えていくためには、「記録」し「記憶」することが
大切だと考えているからです。
どれだけの若者の命が戦争によって失われたか。
なかったことにはさせない。繰り返さないために忘れない。
そのような意味もあると私は思っております。
お二人は、お礼ですと言って手作りのしおりをくださいました。
案内を担当した者と私とで、ひとつづつ頂戴しました。
お気持ちがとてもありがたく、元気をいただきました。
お二人はきっと素晴らしい作品を作られることと思います。
陰ながら応援しております。
小・中・高・大学生の夏休みの宿題でのご質問は随時お受けしております。
学芸員が不在の日もございますので、対面でのご質問やインタビュー等をご希望の方は
予め電話かお問い合わせフォームからご連絡いただけますと確実です。
どうぞよろしくお願いいたします。
間もなく原爆忌。
戦後80年を目前に控え、改めて戦争と向き合う時期が来ているように感じます。
皆様はどうお過ごしになられますでしょうか。
連日暑い日が続いております。
ご自身の体の声に耳を傾けて、どうぞご無理なさらないでくださいね🍀