みなさんこんにちは。
学芸員Wです。
だいぶ暖かくなりましたね。花粉症の方は大丈夫でしょうか。
予科練平和記念館がある阿見町は、今、桜吹雪が舞っています。
館から歩いて5分ぐらいのところにある海軍道路の桜も満開を過ぎ、少しずつ
緑の色が見えはじめました。
見上げるぐらい大きな木から、花びらが静かにひらひらひらひらと
落ちてきます。
近くにはたんぽぽも咲いています。
ガクが反っていなかったので、ニホンタンポポでしょうか。
水仙も咲いています。
つくし王国を発見!
恐ろしい密度でつくしが生えています。
きっと来年も同じように生えることでしょう。
王国の繁栄は続きそうです。
館の前の桜も、緑の葉っぱを出す準備にとりかかっています。
去年は震災の影響でこんなにゆっくりと桜を眺める時間がありませんでした。
ちょうど今ごろは、館内の修復工事をして再オープンに備えていたころでした。
まだ1年か、もう1年か。
“今”の大切さを改めて思います。
国の天然記念物にも指定されている福島県三春(みはる)町の滝桜も、
つぼみがふくらんできたようです。
東北にも春が全速力でむかっていますね。
ちなみに、三春町の名前の由来は、梅、桃、桜の春の花が一斉に咲くからだそうです。
自然の大きな摂理にしたがってもくもくと咲く花に、たくさんの方の悲しみが
少しでもいやされますよう、願っております。
三春の滝桜
まえおきが長くなりましたが、今日は所蔵資料展のご案内をさせていただきたいと思います。
4月24日(火)から、「兄を追って」と題しまして所蔵資料展を行います。
もし、自分が戦争中に生きていて、兄が予科練に入り、戦地で亡くなったとしたら、
みなさんだったらどうなさいますか。
予科練平和記念館には、戦死した予科練生を兄に持つ二人の方から
資料が寄贈されています。
戦後、予科練の兄にゆかりの深い阿見町に住むことを決めた方。
亡くなった兄にかわって家督を継ぎ、潜水艦に乗った兄の戦死の状況を
明らかにしようとした方。
今回はこのお二人の資料ご覧いただき、戦争が普通の家庭にもたらした影響と、
家族の絆を感じていただけたらと思っております。
常設展の観覧チケットでご覧いただけますので、ご来館の折にはぜひご覧ください。
第5回所蔵資料展「兄を追って」
4月24日(火)~6月24日(日)
9:00~17:00(入館は16:30まで)
予科練平和記念館20世紀ホール
予科練の兄と最後の家族写真
予科練の兄の小学校時代の自作ノートなど