アートなお散歩

11月 10th, 2011

みなさんこんにちは。

昨日からぐっと冷え込みましたね。

茨城県は朝晩の冷え込みが厳しいところだそうですが、

フリースのパジャマに守ってもらって、今のところ何とか乗り切れている学芸員Wです。

 

フリースを開発してくださった方、本当にありがとうございます!

今年の冬もお世話になります。

 

 

8日の立冬を過ぎて、暦の上ではもう冬になりました。

明日11日で、東日本大震災から8ヶ月目を迎えます。

いまだ不自由な生活を強いられている方、身近な人の行方がわからない方も

多くいらっしゃると思います。

 

冷たい風に吹かれると、ふと、忘れようとしていた何か恐ろしく不安な気持ちを

のぞきこむような思いをすることがありますが、

冬の訪れが早い被災地の方々の不安はいかばかりかと、胸が痛くなります。

放射能の影響で立ち入りができなかった福島の沿岸部で一斉捜索が始まったそうです。

風がもっともっと冷たくなる前に、一人でも多くご家族のもとへ戻れるように祈っております。

 

 

 

さて、今日の予科練平和記念館にはたくさんのお客様がお見えになりました。

事前にご予約をいただいていた10の団体様のほか、当日お見えになったところが3団体。

あわせて13団体様がご来館くださいました。

職員、解説員が皆フル回転でお客様をお迎えして、慌しく1日が過ぎていきました。

 

 

どちらのお客様のご来館も嬉しいものでしたが、

今日はいつもとちょっと違うお客様もお見えになりました。

 

 

元気がでるようなカラフルな色の「アートわんこ」たちです。

茨城県桜川市にある知的障がい者施設の方たちが作ったもので、

「元気なアートコラボラボ2012・桜川芸術祭vol.3 ~晴れどきどき、

お散歩アート~」の一環で行われたワークショップです。

 

 

 

わんこは思い思いの色に染められているだけでなく、花が描かれていたり

名前が書かれていたりして、

姿もそれぞれ、世界で1体だけのオリジナルなわんこです。

一人ではちょっと緊張してしまうようなところも、自分のわんこと一緒なら行けそうですね。

足の代わりに車輪がついていて、リードでひっぱるとほんとにお散歩をしているようです。

 

普段はモノトーンで統一されている予科練平和記念館の館内が、ぱっと明るくなりました。

わんこの明るい色もそうですが、いらしてくださった皆さんの元気のお陰かもしれません。

 

 

学芸員Wがご案内させていただきましたが、皆さん真剣に説明を聞いてくださいました。

私にとっても、色々と勉強になるひとときでした。

 

皆さんとわんこに会えて、今日はとてもいい一日になりました。

解説員も、皆さんがいらっしゃるのを楽しみにしていました。

記念館の中から見る空はとてもきれいなので、またぜひお散歩にいらしてくださいね。

 

こうしてすてきなアート活動のお手伝いをさせていただけて、

本当に嬉しかったです。

また、プロジェクト事務局のKさんは、以前大変お世話になった方で、

しばらくぶりでお会いすることができて、懐かしく、嬉しく思いました。

 

ワークショップの様子は、作品となって下記の日程で展示されるそうです。

このほかにもすてきな作品とたくさん出会えると思いますので、

お時間がありましたら、皆さんもぜひご覧になってみてくださいね。

 

 

「元気なアートコラボラボ2012・桜川芸術祭vol.3 ~晴れどきどき、

お散歩アート~」

平成24年1月17日(火)~22日(日)

茨城県つくば美術館 展示室B

チケット代:500円

 

 

アートディレクターの出町光識(でまち・みつのり)さんは、学生時代の先生が

予科練出身の方だったそうです。

今日は犬のぬいぐるみを背負って、とってもあたたかそうなかわいい帽子をかぶって

いらっしゃいました。

上にある集合写真の真中あたり、肌色の顔をしたわんこを持っている方です。

ちょっと写真が小さいですが、わかりますでしょうか。

 

ブログも読んでくださったそうで、本当にありがとうございます。

頑張って更新していきたいと思いますので、これからも宜しくお願いいたします。

出町さんのますますのご活躍を楽しみにしております。

 

出町光織さんのHP

http://www.mitsunoridemachi.com

 

 

 

また、今日は前回お伝えしました予科練1期生の伊藤進さんから

お手紙をちょうだいしました。

読むとくすっと笑ってしまう、ウィットに富んだお手紙でした。

その一部を、ブログを読んでくださっている皆さんに――

 

 

(お家がとってもきれいだったこと、スーツが似合っていらっしゃったとブログに書いたことに対して)

家内は京都女子大ですが多分掃除洗濯科卒でしょう。

(中略)私も毎日の様にお客様 メーカー 問屋さんの訪問客にお目にかかりますので

身奇麗は予科練時代からの躾です。

予科練(横須賀)、飛行練習生(土浦 今の武器学校)ではトイレ掃除は輪番でよくさせられました。

土浦の冬は寒かったですが掃除は上手でした。海軍の軍人上がりは掃除洗濯は皆上手です。

お酒より高価な水を使って洗濯するのですから(軍艦では)。

 

 

伊藤さんのお人柄が思い出されて、思わずほっこりしました。

伊藤さん、元気の出るお手紙をどうもありがとうございました!

 

インタビューの様子は、また次回ご紹介したいと思います。

楽しみにしてくださっていた方、申し訳ございません。

 

このブログは、学芸員Aと学芸員Wが週がわりで更新しています。

来週は学芸員Aが担当いたしますので、どうぞお楽しみに。