おはようございます。こんにちは。もしくは、こんばんは。
先日、予科練平和記念館の入場者数が24万人を超えました。
これは予科練制度15年間の入隊者数24万人と、ほぼ一緒の数字です。
また、平成26年2月2日(日)には、当予科練平和記念館は4周年を迎えました。
単純に比べられるものでもありませんが、入場者数が入隊者数を追い抜くことができましたので、次は15周年、20周年と時間の方でも制度を追い抜きたいと思います。
これらもすべて皆様のおかげです。
ありがとうございました。これからも、宜しくお願いいたします。
今回は、予科練の暖房の話です。
先月は記録的な雪も降り、まだまだ寒い日が続きます。
天気予報では、そろそろ暖かくなるそうですが、最近の異常気象ぶりをみていると油断はできません。
3月とは言え寒さが残る中、皆様のお宅では冬の暖房器具は何をお使いでしょうか。
エアコン、ストーブ、炬燵(こたつ)に電気カーペット。
冬の就寝時には湯たんぽが手放せないなんて方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、予科練の暖房器具はそのどれでもありません。
当時の戦艦や軍艦と同様に機関部から出たスチームを利用して暖を取っていたようです。
上の写真は予科練生が就寝時の兵舎巡検の様子を写したものなのですが、写真の右側。
柱の所に金属製の管があるのが御覧いただけると思います。
これが暖房器具です。
阿見町歴史調査委員の方にお聞きすると、当時土浦海軍航空隊では敷地内に機関室があり、その機関(エンジン)で熱を作り、蒸気を出していました。
部隊の敷地内には、いたるところに機関室につながるパイプが張り巡らされており、その蒸気の熱で部屋を暖めていた訳です。
他にも、この蒸気は炊事やお風呂を沸かすなど色いろな用途に使われたそうです。
実際、熱を効率的に使うためか炊事場は機関室に隣接して建てられています。
言うなれば土浦海軍航空隊は蒸気暖房だったわけですね。お風呂は、スチームバスと言ったところでしょうか。
ちなみに機関を動かす燃料はガソリンではなく炭です。それも石炭ではなく、安価な「粉炭(ふんたん)」だったそうです。
暖房ひとつとっても、なんだか新鮮な驚きがあるものです。
平成26年3月4日(火)から第七回テーマ展『予科練生たちの日常 ~少年の素顔~』が開催されております。
今回の展示では、七つ釦(ボタン)の制服以前の水兵服や予科練の入試問題、教科書などにより、常設展の展示から予科練生たちの日常へ一歩踏み込んだものになっております。
予科練生が実際使用した教科書を元に作製した冊子もありますので、予科練生の勉学を手に取って確認していただくのはいかがでしょうか。