みなさんこんにちは。
学芸員Wです。
風にキンモクセイの香りが混じるようになりましたね。
栗、さつまいも、柿、ぶどう、秋刀魚・・・秋のおいしいものが
どんどん食卓に登場してきています。
今年も残すところあと3ヶ月になりました。
そう考えるとちょっと焦る気持ちもありますが、一日一日を
大切に、楽しんですごしていきたいものですね。
さて、お知らせしておりました「まい・あみ・月夜」でしたが、
台風の影響で残念ながら中止になってしまいました。
ご予定をたてていただいた皆さん、大変申し訳ございませんでした。
いろんなところから「残念だったね」というお声をいただいており、
また、関係スタッフも不完全燃焼のカタマリを胸にかかえておりますので、
また違ったかたちでのイベントを考えていきたいと思います。
お楽しみになさっていただけたら嬉しいです。
今日は、当館で7月に講演してくださった熟田鶴江さんの回顧展にお邪魔しました。
モダンな幾何学模様が情緒的でビビットな色彩を使って描かれている絵がとても
印象的でした。
幾何学模様の中には湖や山、人が描かれており、金箔が散らされて、絵画でありながら
工芸的なおもしろさもありました。
静物画も素敵で、厚く塗られた絵の具が躍動感たっぷりに生き生きと花をかたちづくっており、
熟田さんの心の中にいるであろう、おおらかで活動的な少女を思い起こさせました。
回顧展は明日まで、JR土浦駅西口前のイトーヨーカ堂5階、茨城県南生涯学習センターで
開催しています。
お時間がございましたら、ぜひお運びくださいね。
今日は土浦全国花火競技大会です。
全国から花火師さんたちが集まって、自慢の花火を披露する大きな大会です。
熟田さんの回顧展に行くために土浦市内を通りましたが、たくさんの人たちが
楽しそうに歩いていました。
土浦市内を流れる桜川沿いには、屋台がずらっと出ていて、空には
飛行船が浮んでいました。
この土浦の花火大会、開催のきっかけは海軍に関係しています。
大正10(1921)年、旧日本海軍航空の中心地として阿見町にひらかれた
「霞ヶ浦海軍航空隊」において、訓練中に事故で亡くなる人が多かったことから、
土浦市にある神龍寺の住職さんが、慰霊のために霞ヶ浦湖畔で花火をあげたのが
はじまりとされています。
現在では、日本三大花火大会の一つになっているそうですね。
東日本大震災のあと、被災地でなくなった人たちを慰めるための
花火大会が催されましたが、なんとなくそれを思い出しました。
今はたくさんの人たちが楽しむイベントになっていますが、そういった歴史も
知っておくとまた違った視点で見えてくるかもしれませんね。
お昼過ぎから雲行きがあやしくなり、一時激しい雨が降って少し小雨になってきた頃、
元刑事の展示解説員Sさんが、
「今、とぉってもきれいな虹が出てるよ。しかも二重だよ」と
教えにきてくれました。
こっちのがよく見えるよ、と教えてくれたロビーから。
きれいな二重の虹が見えました。
「予科練生がねぇ、花火を見にきてるんだよ」とロマンティックなことを
おっしゃるデカ長。
きっと、そのとおりかもしれませんね。
もしかしたら、虹のアーチの下の記念館が撮影できるかも!と思い、
外に出てみました。
「何かいいことがあるかもしれませんね」と解説員Tさんがおっしゃるとおり、
なんだかわくわくする眺めでした。
みなさんにも二重の虹のパワーが届きますように。
きっといいことがありますよ!