館長日記   ー少年たちの思い(2)ー

3月 7th, 2012

3月(弥生)に入りましたがまだまだ寒い日が続いております。しかし、陽だまりでは咲き始めた紅梅を見ることが出来ます。
寒い時期の中、濃いピンクの花がとてもきれいでほんのりと暖かさを感じます。
ーそんな中ー 3月2日夜半の降雪により、筑波山が薄化粧されました。久しぶりに見る雪化粧の筑波山。
朝日に輝く姿はいつもより勇壮でとても美しかったです。

さて、前回に続きまして予科練平和記念館に来られました、某小学校の6年生の当記念館での学習感想文を紹介いたします。
ーNくんー  ぼくは予科練生の暮らしにびっくりしました。なぜならハンモックで寝たり、
今の高校生から大学一から二年生のレベルの勉強をしたり、班行動で一人が出来ないと班の全員が
バッターでお尻をたたかれたりしてとても厳しかったからです。僕だったら耐えられずに弱音を吐いてしまうと思います。
そして、戦争が激しくなって予科練の卒業生が特攻に加わり、2800人というたくさんの人が亡くなったという話を聞いて、
信じられませんでした。このような人たちの犠牲のうえに今の平和があると思いました。

ーSさんー  私は戦争の話を聞いた時、自分はなんて平和な時代を生きているんだと思いました。
そして、戦争で亡くなった人の遺書、遺品を見たとき、本当の戦争の恐ろしさを知りました。
戦争に行った人たちに実際に会えるわけではないけれど、これから生まれてくる子供たちに戦争の恐ろしさを
言え伝えて行きたいです。これからは命を大切にしていきたいです。

ーIさんー  私が一番印象に残ったのは予科練生やさまざまな学生が「特攻」という爆弾をつけた飛行機や
魚雷に乗って体当たりする、自分の命と引き換えにした攻撃の映像です。
私はまだ20代前後の予科練生が2800人も亡くならないといけないのだろうと、とても衝撃的で悲しくなりました。
私は予科練平和記念館に行って改めて幸せということがわかりました。私たちは昔の学生たちが戦ってくれた
おかげで私たちが生きているんだと思います。
今はとても感謝しています。また家族と行きたいと思います。

生徒の皆さんは戦争は絶対にしてはいけない、命、平和の大切さを実感され、予科練生の思いが伝わったことと思います。
生まれてきたことに感謝し、夢を追う喜び、そして今いる自分に感謝し、これからの人生を謳歌して欲しいと思います。

これからの記念館周辺は予科練生も好きであった「桜」の見ごろとなります。
是非、ご来館のうえ風情を味わっていただきたいと思います。  お待ちしております。

石碑のような場所

3月 7th, 2012

みなさんこんにちは。

なでしこジャパン勝利のニュースに元気をもらった学芸員Wです。

最近気温の差が大きいので体調を崩しやすいですね。

みなさんもどうぞお気をつけください。

 

お隣の自衛隊武器学校さんの紅梅が見ごろになりました。

歩いていくと奥ゆかしい梅の香りがふわっと近寄ってきます。

 

 

記念館近くのお宅にある白梅のつぼみも開いてきています。

季節がゆっくりと春にむかっているのを感じます。

 

 

今週末の日曜日で、東日本大地震から1年になります。

みなさんにとって、どのような1年だったでしょうか。

 

私Wは、もう1年経ったのか、まだ1年だったのかと、とても不思議な気持ちです。

3.11前の世界には戻れないのが今だに何となく信じられなかったり、

でも、こうした状況に生きることが今の自分にとってのリアルなんだなと思ったりしています。

 

去年の3月11日、みなさんは何をしていらっしゃいましたか?

今年の3月11日、何をしてすごされますか?

 

予科練平和記念館では、地震のあった午後2時46分に黙祷(もくとう)をいたします。

当日ご来館のお客様は、どうぞご一緒にお願いいたします。

 

あらためまして、被害を受けて亡くなられた方々に心からお悔やみ申し上げます。

また、被災されて現在も辛い状況、辛いお気持ちを抱えて毎日を過されている方々に

心からお見舞い申し上げます。

3月11日、どうかみなさんが少しでも心静かにお過ごしになれますよう、お祈りしております。

 

 

 

去年、岩手県立博物館の方のお話をうかがう機会がありました。

岩手県では、この震災を忘れないように後世に伝えるため、

もともと進んでいた三陸ジオパーク(貴重な地形や地質を持つ土地を

保全し、研究したり学んだり観光したりする場所のことをいいます。

いわば自然の博物館です。)構想の中に、震災を知る施設を

盛り込もうという動きがあるそうで、被災したいろいろなものを収集しているそうです。

地震被害の大きさ、津波の恐ろしさを実感してもらうためには、

実物の資料が一番なので、本当は民宿の上に乗った船とかを

そのままの形で残したかったけれど・・・とおっしゃっていました。

 

この話をうかがって、岩手県宮古市姉吉地区にある石碑を思い出しました。

「此処(ここ)より下に家を建てるな」と掘られた石碑は、1933(昭和8)年3月3日にあった

昭和三陸大地震による大津波のときに建てられたものだそうです。

地域の方たちは教えを守ってこの石碑より高いところに住んだので、

今回の地震で大津波が来た時にも全員助かったそうです。

 

博物館、特に何かの出来事を記録し記念する博物館という場所には、

この石碑のような役割があると思います。

 

今回の例で言えば、津波で流されてぺしゃんこになった車や、

人間の背よりはるかに高いところまで水が来た跡が残っている壁、

泥だらけでぐちゃぐちゃになったランドセルや家族写真のアルバムなど、

被害の状況を伝えるいろんな資料を収集してみてもらうことで、

津波を実際に体験しなかった人も、その恐ろしさを感じることができます。

それは同時に、もし自分がそうなった場合にはどうしたらよいか、と、

自分の身に置き換えていろいろなことを考えるきっかけにもなります。

津波がきたときに、人びとはどう行動したか、どのようなことが危険だったのか、

どうすればより安全だったのか、という展示があるとしたら、

それによって防災意識を高めることもできますし、子どもたちにむけて

防災教育をすることもできます。

事実を知ってもらうことで、万が一同じようなことがあった場合に、

より多くの人が助かる可能性を高めることができます。

 

それは、博物館がある地域の人たちだけを対象にしたものではありませんし、

今現在だけを対象にするものでもありません。

 

展示を見たことが、もしかしたらその人のなかで10年後20年後に

何らかの形で生かされて

命が助かることがあるかもしれないからです。

また、見た人が誰かに話したことで、もしかしたらその人も同じように

助かるかもしれませんし、まわりの人も助かるかもしれません。

誰かを助けることができるかもしれません。

 

こうしたことは、数字のような形では表れてこない部分です。

財政難のなかにあっては、緊急性という点でほかのものが優先になりますし、

いろいろな面で本当に難しいことだと思います。

 

それでも、できれば、岩手県の三陸ジオパーク構想と、大震災の記録を残して

伝えていく施設は実現してほしい、と個人的に思っています。

 

 

 

博物館という場所は、100年200年先に責任を持つところだと思って、

学芸員という仕事をしています。

ここ予科練平和記念館は、もう二度と、夢も希望もある伸び盛りの少年たちが

戦争で命を落とすことがないように、歴史を伝え、知っていただく場所です。

 

今ここに生きる人、そしてこれからの未来の人たちに歴史を伝えることで、

経験を生かしてより良くなってほしい。

そういう願いがつまっている、石碑のようなところだと思っています。

 

今回改めて、博物館という場所の役割と自分の仕事を考えてみました。

長く語ってしまい、すみません。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

救急救命訓練を行いました

2月 25th, 2012

みなさんこんにちは。

先日、豪華客船でアジアグランドクルーズ中の予科練1期生伊藤進さんに

船上から絵はがきをいただいて舞い上がっている学芸員Wです。

 

今はほとんどメールに頼りっぱなしですが、こうして絵はがきをいただくと

素敵な旅のおすそわけをいただいたようで、本当に嬉しいですね。

旅のご無事をお祈りしております。

 

 

さて先日、予科練平和記念館では、休館日を利用して

阿見町消防署のみなさんのご指導のもと避難誘導・救急救命訓練を行いました。

 

まずは火災発生時の避難誘導と消火器訓練。

火災の場合は、地震の場合とは違い火元から遠い非常口にお客様を誘導します。

地震の際の誘導訓練は何度か行っていますので、展示解説員さんはスムーズに

お客様役のほかの職員を誘導していきます。

 

無事に誘導訓練が終わると、今度は消火器を使った初期消火の訓練です。

気温が低く、身を切るように冷たい風の中説明を受けます。

寒かったです・・・。

 

 

 

消火器を使うときは、手前からほうきで掃くようにして火元に近づいていくそうです。

全員無事に消火できました。

 

続いてはAED(自動体外式除細動器)訓練です。

救急救命の手順を聞いているときにはなるほど、と思うのですが、実際にやってみると

思いのほか焦ってしまい、手順を忘れてしまいます。

まず自分が落ち着いて、まわりの人にも助けを求めることが大切なんですね。

人工呼吸は思ったよりも体力勝負です。

 

 

隊員のみなさんは、何かあった時にすぐ駆けつけられるように

救急車で館にいらっしゃいました。

救急車の出動要請は年々増えているそうで、今回の訓練の最中にも

要請があって出動なさっていました。

今は緊急ではない案件での出動要請も増えていて、場合によっては救急車を呼んでから

到着するまでの時間が少しかかってしまうそうです。

隊員が到着するまでの間、休みなく救命活動を行うことが大事です、とのことでした。

ご来館くださるお客様の命を守るためにも、大切な訓練でした。

 

終了後、修了証とともに救急救命キットをいただきました。

使い捨ての手袋と人工呼吸用のマスクが入っています。

 

 

 

使わないのが一番良いのですが、もしも出番が来てしまったときには、

講習を思い出して一生懸命救命にあたりたいと思います。

阿見町消防署のみなさん、お忙しい中本当にありがとうございました!

 

 

救急救命士のみなさんの腕には、杖に蛇が巻きついたマークがついています。

「スター・オブ・ライフ」と呼ばれる救急救命のシンボルマークだそうで、

6本の線が放射状にのびた☆に似たマークの中に、杖にまきついたヘビがいます。

この杖は「アスクレピオスの杖」というもので、ギリシャ神話の医学の神、死者をも

よみがえらせたというアスクレピオスのシンボルです。

ヘビは脱皮を繰り返すことから、再生や若返りを表すシンボルとして

洋の東西を問わず神話や様々な宗教の中によく出てきます。

 

最初はカドゥケウスの杖(ギリシャ神話の神ヘルメスの持つ杖)かと思っていたのですが、

このブログを書くために調べてみたら違っていました。

私たちの身近にも、いろんな歴史や意味を持つシンボルがたくさんありますね。

今は毎日が忙しくてなかなか時間がとれませんが、いつか思いっきり

勉強してみたいなと思いました。

みなさんも気になっているシンボルはありますか?

 

 

記念日に寄せて

2月 17th, 2012

 今週はバレンタインデーがありました。 

 こう言えば、私はプレゼントされることを期待する立場であったことがお分かりになると思いますが、振り返ってみると、三文判のような私ごときにも懐しい思い出があるものです。

 私は最近、小学校時代の旧友とまた会ってみたいなぁ、としきりに心が動くのですが、バレンタインデーの思い出も含めて「みんな元気にしていた?」など、ただ他愛ないそんな話をして1日を楽しく過ごしてみたいと思うのです。

 バレンタインデーのいわれは、戦士の士気低下をおそれ兵士たちの結婚を禁止したローマ皇帝に反して、恋人たちの結婚式を執り行ったために処刑された聖バレンティヌスの処刑日、ということです。キリスト教の聖人伝にはいろいろ考慮すべき点もあるようですが、とにかく今日まで連綿と続く儀式の内には「愛」を求める人間の悲しくも美しい本性が垣間見えるようです。

 バレンタインデーには不思議と歴史に名を残す事件が起きてきましたが、また著名人も多く生まれています。

 岡倉天心もバレンタインデーを誕生日とする1人です。明治の日本美術界を語る上でなくてはならない人ですが、本名・岡倉覚三、老荘思想に深く共感したと言われ「天心」と号しました。父親が明治に入り横浜の貿易商として活動した関係もあり、流暢な英語を操り、後年にはフェノロサの通訳をするなど活躍した大秀才です。

 天心が結婚したのは東大在学時の19歳の時で、妻・基子は16歳でしたが、妊娠中だった妻にヒステリーを起こされ、せっかく書いた卒業論文「国家論」を焼かれていまい、2週間で「美術論」を書き上げ、その後も日本の美術界をリードしたという因縁をもちます。天心は1913(大正2)年に新潟県妙高山麓の赤倉で亡くなるまで、光に満ちながらもまた不遇であったような人生を送ります。

 聖バレンティヌスは、天心に微笑んだのでしょうか、それとも冷たくあしらったのでしょうか。

 ともかく、昨年の大津波によって呑み込まれてしまった、天心ゆかりの五浦・六角堂の復元が決まりました。天心の没後約1世紀を経た今、大きな光が差し込みました。 こうしてみると「天心」はまだ生きているとも言えないでしょうか。輪廻転生、と昔から信じられてきた現実を目の当たりにするような思いです。

 人の心を支える存在は様々だと思いますが、バレンタインデーなどの記念日もそのような何かしらの拠り所になると言ってよいのかもしれません。

 こちら、予科練平和記念館も記念日を迎えたばかりです。平成22年2月2日、予科練平和記念館は開館いたしました。なんと、まぁ、めでたい数の並びではありませんか。

 過日、丸2周年の記念日を迎えました。皆様にも多数ご来館いただきました。ありがとうございました。

 国の将来のために全身全霊で戦った予科練生の足跡は、この予科練平和記念館も輪廻転生させていく所存です。戦ったくれた方々に残していただいた戦争のない社会にあって、一所懸命がんばっていきます。

 毎年、2/2は「予科練平和記念館の開館記念日」と覚えていただければ幸いです。

 この日は、無料観覧日になります。

 皆様のご来館をお待ちしております。

館長日記 ー少年たちの思い(1)ー

2月 10th, 2012

 新年を迎えたと思いましたら、もう節分、そして立春が過ぎました。

 2月は如月(きさらぎ)と言いまして、草木が生え始める月だそうです。 この寒さではどうでしょう。

しかし、梅の花は小さな蕾が見られるようです。 春が待ちどうしいですね。

 さて、今回のブログでは先日、予科練平和記念館に来られました、某小学校の6年生の

当館での学習の感想を頂きましたので紹介したいと思います。

 現代の12歳の少年たちはどう感じたでしょう。

 

ーN君ー  私は見学していき、神風特攻隊がとても印象にのこりました。なぜなら、動画を見て自爆などをする作戦を見て

命の重さが、今と昔とでは全くちがうと感じたからです。私は死ぬとわかっていて飛行機ごと突っ込むなんてどう考えても

することが出来ません。それを出来た人々はとても度胸があると思いました。

 平和記念館を見学して戦争は絶対にしてはならないものだと改めて感じました。

 

ーFさんー  私ははじめて予科練生についての話を聞きました。予科練生の制服の七つボタンにも七つの大陸や

七つの海という意味があることを知りおどろきました。

⑦の展示室のたくさんの光の数が戦争でなくなった予科練生の数だと知り、

どれだけ多くの若い方が亡くなったかということを改めて知りました。

  私は予科練生のように、生きていたくても国のために死んでいってしまった人のことを忘れずに

戦争は本当にいけないということを世界に伝えていきたいです。

 

ーIさんー  戦争中に実際にいた人が話しているビデオを見ていると、一人一人の話から戦争の悲惨さや恐怖が

しみじみ伝わってきました。中でも⑦室のビデオの最後に「父さん、母さん さようなら・・・」と手紙に残して

消えてしまった人のことを思うと泣きそうになってしまいました。

戦争の悲惨さやこういう事は二度と起こってはならないと改めて感じることができました。

 お国のためと亡くなっていった人たちがいるから、今があるんだなあと思うと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

     少年たちは戦争は絶対にしてはいけない。 命、平和の大切さを実感したようでした。

   たいへんありがとうございました。

 

えっちゃんがきてくれました!

2月 9th, 2012

みなさんこんにちは。

 最近、朝の通勤時(車通勤です)に「予 科 練」と書かれた

大型トラックに会わなくなってしまい、少しさみしい学芸員Wです。

何を運んでいたのかとても気になっていたのですが、

謎のままになってしまいました。

みなさんも、日頃気になっていることはありますか?

 

 

今日の予科練平和記念館はとてもいいお天気です。

 

 

陽射しが入って、館内はぽかぽかあたたかいです。

 

立春を過ぎ、寒さの中にも少しずつ春の気配が感じられるようになりました。

来週土曜日の2/18日(土)から、茨城県の観梅スポット、水戸市の偕楽園と

筑波山の梅林で梅まつりがはじまります。

 

去年は梅まつりに行こうと思っていた矢先に東日本大地震がありました。

あれから11ヶ月、偕楽園はおとといやっと全面開園になったそうです。

復旧、復興のニュースはとてもうれしいものですね。

すでに早咲きの梅はほころんでいるようですので、みなさんも機会があれば

ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

 

 

先ほどのお部屋を外から見たところです。

結構高さがあるのですが、壁の重さを感じさせないのがすごいところだなと思います。

構造計算が大変だったようですが、うなずけます。

このお部屋から見る霞ヶ浦の夕景はとてもきれいだそうで、

展示解説員Oさんおすすめの絶景スポットです。

 

 

さて、茨城県南地域の情報誌『月刊ezpress.』2月号で

予科練平和記念館が特集されました!

人気ページの「えっちゃんが行く!」のコーナーで、下記よりご覧いただけます。

↓↓↓

http://ezpress-ideal.com

 (ページ中ほどの「えっちゃんが行く!」のバナーからお入りください)

 

簡潔でいて読み手を考えたわかりやすい文章で、重くなりすぎず、

最後はちゃんとオチがついています。

さすがプロのつくるページは違いますね!勉強になります。

丁寧に取材してくださって、本当にありがとうございました。

コーディネートしてくださった阿南さん、いつもありがとうございます!

 

 

展示室7での撮影の様子です。

 

 

モノトーンの館内に映えるワインレッドのカーディガンをお召しになっているのが

さすがですね。

えっちゃんは写真で見てもおきれいですが、実際にお会いしてもとっても美人さんでした!

毎月いろんなところに行って楽しいレポートをしてくださるので、

これからもご活躍を楽しみにしております。

 

みなさんも『月刊ezpress.』を見かけたら、ぜひお手にとってご覧になってみてくださいね。

バレンタイン特集なので、表紙もページもとってもきれいですよ!

 

霞ヶ浦に映るもの

2月 5th, 2012

 寒中お見舞い申し上げます。

  「寒いなぁ」「寒いわねぇ」という朝の挨拶は、今年の寒さを如実に表していたことがわかります。10年に1度とも、20年に1度とも言われる寒波が日本上空にやってきているとのこと。風が強い日には、耳がたちまちに切れそうな感じさえします。

 インフルエンザもこの寒さに乗じて暴れ回っている様子。今年は(今年も?)大流行のようですが、私たち人間も、毎年様々に試されていると言えそうです。

 しかし、雪国に住む方々がたいへんなご苦労をされていることを考えると、乾燥していようが風が冷たかろうが、予科練平和記念館のある阿見町に雪がないことはやはり幸運と言わなければなりません。  

 

 この寒さを知る手掛かりは天気予報ばかりではありません。 

 私が毎朝通る道からも霞ヶ浦を眺めることができます。予科練平和記念館は「阿見坂下」に位置しますが、「阿見坂上」にやって来ると霞ヶ浦が見えてきます。この水の色で私は寒さなどを知ることができるのです。 

 霞ヶ浦は、まるで喜怒哀楽を天真爛漫に表すかのように色を変えて見せます。暖かい日差しが降り注ぐときは青く、寒いときには鶯(うぐいす)色に、ひとしきり雨が降ると土色に変わります。

 本当に霞ヶ浦は心をもっているかのようです。また「晴れていても人の心は曇り」などと言われるように、自身の気持ちの有り様を確認させてくれる鏡でもあるようです。

  霞ヶ浦を控える阿見町には、水陸両用の訓練が行える場所ということで、かつて霞ヶ浦飛行場が開設され、海軍航空隊も置かれました。予科練は初め横須賀で始まりましたが、最後は霞ヶ浦湖畔の土浦海軍航空隊が母なる土地となりました。霞ヶ浦は大きく水をたたえるその存在感ゆえに、人間の営みをこれまた大きく引き寄せ続けているのです。

 

  このたび、阿見町のプレミアムアウトレットから一直線に霞ヶ浦湖畔の国道125号線まで出られる県道が開通しました。島津、という土地に出てくるのですが、その途中からも霞ヶ浦がよく見えるようになります。 

 予科練平和記念館へは突きあたりのT字路を左折してください。霞ヶ浦が湖畔に打ち寄せる片男波を目に入れ、また筑波山を仰ぎ見ながら5分ほどで、当記念館に到着いたします。

 皆様のお越しを、心よりお待ちしております。

お忘れなきよう

1月 26th, 2012

みなさんこんにちは。

学芸員Wです。

日本海側では大雪だそうですね。

予科練平和記念館も冷たい空気にぴりっと冷やされています。

今朝は駐車場の植え込みに背の高い霜柱が立っていました。

 

 

みなさんはこどものころ、霜柱をさくさく踏んで遊んだご経験はありますか?

 

 

ここのところずっと寒さが厳しいのですが、2日前には雪が降りました。

今年に入ってはじめての雪でした。

 

 

 

この日の朝は館の前の道路が大渋滞してしまい、路線バスや観光バスが

急遽お手洗い休憩に立ち寄られる一幕もありました。

 

私Wも出勤するのに車で3時間弱かかってしまいました。

スタッドレスにしておけばよかった・・・と後から後悔しましたが、

ゆっくり走ると、見慣れた景色の中にも思わぬ発見があって、

これはこれでなかなか楽しいものかもしれませんね。

真っ青な空を背景にして、雪化粧した筑波山がとてもきれいでした。

 

 

こんなに寒くても、今日もわんちゃんたちが元気に記念館のまわりをお散歩しています。

窓が多いので、館内から嬉しそうに歩くわんちゃんたちの姿が見えて、

解説員さんともどもなごませていただいています。

 

ほとんどの方はマナーを守ってくださっていますが、ときどき、

お忘れ物をなさる飼い主さんがいらっしゃるようです。

 

楽しいお散歩の後は、わんちゃんのお忘れ物落し物のないよう

今一度お確かめいただければ幸いです。

 

 

 

時間によっては、館のまわりにこんな楽しい影が現れます。

最近お散歩がマンネリ化してきたな・・・と思う飼い主さんと、

新しい世界を開拓したいわんちゃんは、ぜひ記念館にお散歩に

いらしてくださいね☆

お待ちしております。

 

描き出される「心」

1月 20th, 2012

 昨年末頃から茨城には雨が降りませんでした。この前降ったか降らないかというお湿りがありましたが、最近も晴れていました。澄み切った冬空を見上げながら、冬らしい冷たい風が通り過ぎる一角に身を置くこともまた気持ちよいものですが、雨が降らないことがどうも気になっていた、のですけれど…。明日は大寒というこの日、久しぶりに朝から雨に「恵まれている」と言ってよいでしょう。しかも、雪がちらつくかもしれないとのこと。

 仏教で「竜」は水を司る存在なのですが、さて、今年の竜はどのような計画を立てているのでしょうか?

  

 そのような中でも、桜は怠りなく日に日に開花の準備を進めているようです。記念館前の桜も蕾をずいぶん生長させました。私は12月になると桜の蕾に気付きます。それだけ大きくなっているわけです。厳寒への突入口に、来る春を感じられると和みが生まれます。一年をかけてゆっくりと準備を続け、命ある限りその営みを続ける植物の悠久さ。人間の営みにも是非とも取り入れたいものです。

 

 そのようにあくせくと生きている感ありの人間にもミクロコスモス(小宇宙)が広がっていると言われます。

 写真は次の展示を待つ展示スペースの様子ですが、皆さんどのようにお感じになるでしょうか。予科練平和記念館の7つの展示室も、その他ホールなども、もともとは何も存在しない「のっぺらぼう」なのです。その前に立つと茫漠とした気持ちにもなります。

 展示、という行為は、そうした空間に仕掛けを作っていくことと言ってもよいでしょう。それは、例えば真っ白なキャンバスに色、形を置き、ある世界を形作ることと同じと言えます。

 今、皆さんに記念館にお越しいただくと、それぞれの部屋・場から、いろいろな内容を感じていただけることと思います。物や映像などを通して表しているものは「心」です。心というものの在りかを科学的に尋ねると全身の細胞一つ一つが心になるのかもしれませんが、そのような意味でも、また一つの手掛かりからこの世の真理に広くたどり着こうとする働きからも、「心」をミクロコスモスと捉えることにご共感いただけるでしょうか。

 何もないところに色・形を作り出す行為は藝術的活動と言えます。予科練平和記念館は、予科練、戦争の歴史や遺物などを通して平和社会実現を訴えるという藝術の場です。表される藝術性、つまり精神的な内容は「平和を実現する心」です。

 この記念館には強力な援護部隊が備わっています。お隣の敷地には写真のような公園が広がっています。この砂場や芝生の上に、日々異なる絵が描かれているのです。

  子どもたちの足跡、自転車のタイヤ跡、可愛らしいアンパンマンが描かれているときもあります。芝生の上には、時としてゲートボールが、また親子で興じるキャッチボール、サッカーなどなどが元気よく描かれます。こういったものも、未来への明るい希望を灯す藝術の数々と言えるでしょう。

 

 このように藝術とは決して難しく考える必要がないものです。阿見町でも様々な展覧会が公民館などで開かれますし、茨城県内にも大小様々な博物館、美術館があります。どうぞ、広く足をお運びいただいて、いろいろなミクロコスモスに触れていただきたいと思います。

 そして、もちろん身近な私たちの足跡にも目を向けていただくことをお忘れないように。

館長日記    ー母ー

1月 18th, 2012

 早、松の内も過ぎ辰年の活動開始です。

 今年の松の内は例年になく寒さの厳しい日々でした。

 今年も初日の出を楽しみにしておりましたが、曇りの朝となり残念でしたが気持ちを新たに頑張ります。

皆様にとりまして、すばらしい一年でありますよう心からお祈りいたします。

 

 元日を大正月(男の正月)、15日までを松の内と、そして15日を小正月(女の正月)とよびました。

三が日を大変忙しく働いた女の方(母)に休んでいただくことで、この日を女の正月としたそうです。

また、この日は元服の儀式(年齢12~16歳男子が社会的に一人前の扱いを受ける)とされ、

これが後の成人の日となったそうです。成人の日は昭和23年に制定されたされました。

 

 1月12日(木) 北海道帯広市より母(47歳)、子(男ー14歳)の訪問を受けました。

少年が是非とも行きたいとの事であったようです。少年は大変満足され、感激したようでした。

その様子を見た母は少年がとても立派に育ったと感じたそうです。

少年が立派に見えましたが、伴に来館された母親はもっとすばらしい人に思われました。

 

  予科練生の思いが伝わったかも知れませんね。  やはり、母は偉大です。

予科練生も母を慕い、尊敬しておりました。

  母と子の関係がよいほど、平和な家庭があるのではと実感しました。

 

  今の平和な時代にこそ、予科練生の思いが少しでも伝わればと地道ではありますが一歩一歩と全国の皆さんに

発信して行きたいと考えております。

 

  春の音も少しづつ近づいております、記念館の四季折々の風情も楽しんでいただければと思っています。

  今年もよろしくお願いいたします。          ご来館をお待ちしております。