感想文表彰に引き続きまして、開館10周年記念式典で披露されました、予科練ゆかりの画家塙賢三画伯の寄贈絵画をご紹介いたします。
画伯は「ピエロの画家」として知られ、今でも人気のある画家です。
大正5年に現在の土浦市にお生まれになり、昭和12年には当地で電機会社を起業されました。それから終戦までの間、予科練の地である土浦海軍航空隊をはじめ、霞ヶ浦海軍航空隊に出入りの電機会社として予科練に深く関わるなど、予科練とはゆかりのある画家です。
御子息の塙義雄様と当町の湯原正人教育長とがご縁がありまして、画伯の予科練生に対する慰霊と尊敬の想いを込められまして、開館10周年を記念しご寄贈されたものです。
題名は「玉に乗った道化」。1984年昭和59年の作品で、第69回二科展に出品されたものと伺っております。
画伯も仕事の合間に見たであろうと思われます「赤とんぼ」といわれる九三式中間練習機やグライダーの初級滑空機に、憧れを寄せる予科練生と重ね合わせたものとも想像されます。
画伯も予科練生同様に「大空」に憧れを抱いていたのかもしれません。
そのようなことを思い浮かべられるような素敵な絵です。
グライダー(初級滑空機)訓練の様子
撮影:土門拳
撮影場所:土浦海軍航空隊第二練兵場
(現在の霞ヶ浦高等学校付近)
ご寄贈頂きましたのは、この他2点の作品があります。そちらにつきましては、数か月毎に入れ替えて展示をしていきたいと考えております。
皆様にはまた是非ご来館頂きまして、ご覧頂けますようお願い申し上げます。
開館10周年記念式典は、多くの方々のホームページやブログ等で取り上げて頂きました。心より御礼を申し上げます。
今月の23日の天皇誕生日は無料開館日となっております。
皆様のご来館を心よりお待ちし申し上げます。