日本列島に寒波が押寄せ、今年一番の寒さとなった12月16日、
当記念館の建設に多大なるご協力を頂いた団体、
財団法人海原会の法人変更祝賀会に参列させて頂きました。
場所は、日本初の超高層ビル(36階建)として知られる霞ヶ関ビル(昭和42年竣工)
でした。
激動の昭和を駆け抜けてきた、昭和を象徴する建物でもあります。
私事ですが、私が始めて上京したのは、
今から50数年前の昭和30年代で、丸刈り坊主の似合う小学生の頃でした。
土浦駅より蒸気機関車に揺られ2時間ほどかかりました。
正月などは、人があふれんばかりのすし詰め状態のため、
窓から降りたこともありました。
その頃は勿論、高層ビルや高速道路などあるはずもありません。
戦後65年が経ちましたが、終戦の焼け野原のから道路ができ、
高層ビルが立ち並び、高速道路が建設され、新幹線や地下鉄が整備され、
大都市東京が形成されてきました。
日本人の知恵と実行力の凄さにあらためて感心させられます。
そしていつも思うのは、
予科練生をはじめ日本の発展と平和を願い、戦場に赴いた人たち、
そして、戦後、日本を築き上げてきた先人たちの功労があったからこそ、
今の日本の繁栄があるという事実を、忘れてはならないということです。
私たちは、戦争で亡くなった人たちの思いや戦後の人々の功績を忘れず、
この平和な社会の継続に寄与しなければなりません。
今年も余すところ数日となりました。
本年は、皆様方のご理解とご協力により全国各地より、
たくさんの人たちにご来館頂き、順調な滑り出しとなり、
軌道に乗せることができました。
来年は、当館も2年目を迎えますが、余り背伸びせず足元を見つめ、
記念館としての役割が果たせればと考えております。
今後も来館者のご意見に耳を傾けながら、
より良い運営に努めてまいりたいと思いますので、
引続きご愛顧をいただくと共に、皆様のご来館を心よりお待ちしております。
最後に、来る平成23年も皆様にとりまして、良い年となりますようお祈り申し上げます。
ありがとうございました。
平成22年12月24日
館長 糸賀富士夫