先日の講演会

2月 24th, 2011

みなさんこんにちは(*ゝω・)ノ

今日は雨が降ったり止んだりと安定しないお天気でしたが、

厳しさのゆるんだ空気に、ほっぺもゆるむ気持ちの予科練平和記念館です。


朝一番で、就職活動中のかわいい女子学生さんがお見えになりました。

予科練平和記念館をデザインしてくださった乃村工藝社さんの会社説明会に参加するため、

なんと徳島から夜行バスでいらっしゃったのだそうです!

また、お祖父様が予科練だったということで、とても熱心に、

丁寧に展示をご覧になってました。

こうした熱意と行動力が、きっと彼女の未来の扉をどんどん開けていくのだろうと思います。


スタッフもお父さん、お母さん&お姉さんの気持ちになって、一生懸命

応援させていただきました。

素直な笑顔が素敵なOさん。

お名前のとおり、大きく羽ばたいてくださる方だと思います。

来月の入社試験でも、Oさんのいいところがたくさん伝えられるといいですね!

心から応援しています。


 *・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*


さて今日は、先日2月13日(日)茨城県県南生涯学習センターでの

講演会の様子をレポートしたいと思います。


この講演会は、お隣の土浦市にある県南生涯学習センターの多目的ホールで行ったもので、

ご担当Tさんはじめセンターの皆さんには、準備段階から大変お世話になりました。

ありがとうございました。


最初の30分は、予科練平和記念館学芸員が、霞ヶ浦地域と海軍のかかわりや

予科練の歴史などについてお話をさせていただきました。

実はこうしたかたちで大勢の方の前でお話しをさせていただくのは初めてのことで、

とても緊張しておりましたが、

当館の展示解説員さんが何名か聞きにきてくれましたので、客席にその姿を見つけて

とても心強く、なんとか無事時間内にお話しをすることができました。


休憩をはさみ、いよいよ真打の登場です。

元甲種第14期予科練生の戸張礼記さんです。

この日の戸張さんは、ブルーのシャツにピンクのネクタイ。

きまっています。


最初に、「皇国の母」という戦時中の歌を流して雰囲気作りをする戸張さん。

戦地で亡くなった夫の忘れ形見の赤ちゃんを育てていくというお母さんの歌です。


当時の気分になったところで、戸張さんの子ども時代のお話しや

なぜ予科練を受験したのか、予科練の訓練の様子や終戦時の気持ちなどを

パワーポイントを使ってお話ししてくださいました。

このパワーポイントの資料も、全部戸張さんが作ったものです。

すばらしいです。


訓練のお話しのところでは、実際に行なわれていた「バッター」の実演つき。

「バッター」とは、野球のバットを太くしたような固い木の棒で、通信の授業で

聞き取れなかったり、競争に負けたりすると、これでお尻をたたかれます。


教官役の戸張さんと、予科練生のモデルになってくださった県南生涯学習センターの

職員さんです




この方は、実は戸張さんの講演中、舞台の袖で音響も担当してくださっていました。

表に裏にのご活躍、ありがとうございました。


戸張さんは時間をいっぱいまで使っての熱の入った講演で、最後には会場の皆さんと

「千の風になって」を合唱されていました。


当日会場には、84歳になる戸張さんのお姉さんもかけつけ、花束を

渡されていました。

講演後もたくさんの人に囲まれた戸張さん。本当にお疲れ様でした。

充実の表情です。



これからもお元気で、たくさんの方に予科練のお話しをしていただきたいと

思っています。

予科練平和記念館でも、戦争体験者のお話を聞く会を開催してまいります。

詳細は館のHPやブログ、新聞等でお知らせいたしますので、

ぜひご覧ください。



余談になりますが、戸張さんが使用する「バッター」を手に持って

土浦駅の西口を歩いて県南生涯学習センターへ向ったのですが、

スーツ姿でこんなにゴツい木の棒を持ち歩く人間は、すれ違う人に

どう見えているのだろうと思い、

そんな状況の自分におかしくなりました。

もちろん「軍人精神注入棒」という文字のところは紙でくるまれて隠れておりましたけれども。


人間はいろんな体験をするものですね。




燻蒸作業が終わりました

2月 20th, 2011

 みなさんこんにちは(*^-^*)

14日(月)から18日(金)まで、資料燻蒸(くんじょう)作業のため

臨時休館とさせていただき、ご予定を立てていただいた皆さんには

大変ご迷惑をおかけいたしました。

お陰様で無事に作業が終わり、ご寄贈いただいた資料を

収蔵庫におさめることができました。


予科練平和記念館の館内には、温湿度を一定に保ち、

資料をより長く保管できるように設計された「収蔵庫」という部屋があります。

寄贈された資料は、「燻蒸」という保存消毒作業を経て、この収蔵庫にて

永年保管されます。


燻蒸作業は、今後もだいたい年に1度のペースで行なう予定です。

この作業にはガスを使用いたしますので、どうしても全館休館になってしまい、

ご迷惑をおかけしてしまいますが、

資料を永く保存していくための大切な作業ですので、何卒ご協力をお願いいたします。

今後の臨時休館の予定は、予科練平和記念館のホームページや

町広報誌「広報あみ」などでお知らせしてまいりますほか、

お電話でもご案内いたしますので、ぜひご確認下さい。


また、先日の13日(日)に行ないました講演会の様子は

次回レポートしたいと思います。



さて、今日はうすぐもりながら、吹いてくる風の中にかすかに

梅の香りを感じる予科練平和記念館です。


筑波山の梅林では昨日から、梅の名所、水戸の偕楽園では

今日から梅まつりがはじまりました。

偕楽園の梅は現在4分咲きだそうで、咲き始めの風情を感じられるころでしょうか。

千波湖に向いている南斜面の紅梅などは、大分咲いているかもしれません。


皆さんも身近なところで春の訪れを感じていらっしゃることと思います。

まだまだ空気が冷たい中でも、確実に春は始まっているので、

いろんなものの始まりや芽吹きを見逃さないように、いつもより小さな変化に

敏感になりたいなと思う今日この頃です。


当館にも遠方からの団体のお客様が増えてまいりました。

「命の大切さ」がテーマの一つである予科練平和記念館ですので、

コースの一つに加えていただけると、自由に観光できる楽しさやありがたさに

改めて気付かれるかもしれません。


茨城には筑波山、水戸の偕楽園、弘道館などの梅の名所がたくさん

ありますので、県外にお住まいの皆さんも、ぜひ春を探しに茨城にお越し下さいね。

派手さはありませんが、のんびりほっこり楽しめると思います。

当館から筑波山へは一般道で約1時間、偕楽園へは常磐自動車道水戸IC

ご利用で約1時間です。(道路状況等によりかわります。)



筑波山梅まつりオフィシャルサイト(社団法人 筑波観光コンベンション協会)

http://www.umematsuri.jp/


山の斜面にありますので、歩きやすい靴でいらっしゃるとよいと思います。

梅越しに山腹からの眺望が楽しめます。

梅林の入り口にある休憩所では、冷えた体に嬉しい梅茶の無料サービスがあります。



偕楽園オフィシャルHP

http://www.koen.pref.ibaraki.jp/park/kairakuen01.html


東門からお入りいただくのが一般的ですが、もしお時間があれば表門をご覧いただいて、

竹林を通ってから梅林をご覧いただくと、より深く偕楽園を楽しんでいただけます。

(偕楽園・桜山駐車場から梅桜橋を渡ってお入りいただくのがおすすめですが、

ちょっと歩きます。)

園内の好文亭からの景色は本当に最高ですので、お時間がありましたら

ぜひ入ってみてくださいね。



弘道館公園(茨城県営公園都市公園オフィシャルサイト)

http://www.koen.pref.ibaraki.jp/park/kodokan01.html


弘道館公園は、偕楽園を造園した水戸藩九代藩主徳川斉昭が作った藩校跡地の

公園です。

斉昭の息子で、江戸幕府最後の将軍となった徳川慶喜もここで学びました。

当時の建物も残っていますので、梅だけでなく、当時の水戸藩の藩士達の精神も

感じていただけると思います。

偕楽園にお越しの際はこちらもぜひどうぞ。


14(月)から臨時休館です

2月 13th, 2011

みなさんこんばんは(^^)/

今日は土浦市にあります県南生涯学習センターさんにて

『「予科練」と呼ばれた少年たち』の講演会をさせていただきました。

詳しくは臨時休館後にアップさせていただきたいと思いますが、

たくさんの方にご来場いただき、一緒にお話しをしました

元予科練生の戸張さんもとても張り切っていらっしゃしました。

ご参加くださったみなさん、本当にありがとうございました。


さて、予科練平和記念館は明日14日(月)より18日(金)まで、

今年度受入資料の燻蒸作業を行なうため、臨時休館となります。

予定をたててくださっている皆さんには大変ご迷惑をおかけいたしますが、

大切な資料を後世に伝えるための重要な作業ですので、

何卒ご理解ご協力をお願い申し上げます。

期間中は記念館の近くが一部立ち入り禁止になる可能性がありますので、

どうぞお気をつけ下さい。


現在20:07分、明日の燻蒸作業の準備中です。

今日は講演会あり、NHK連続テレビ小説ご担当の方のご来館あり、

燻蒸作業の準備ありで、エネルギーが切れてきてしまいました・・・。

先ほど飲んだ栄養ドリンクが早く効いてくれることを祈りつつ、

また作業に戻りたいと思います。


この3連休は雪が降ったりで、体調を崩しやすいお天気でしたので、

皆さんもどうぞご自愛ください。

それでは、また臨時休館明けにお会いしましょう!



1周年を迎えて

2月 2nd, 2011

 みなさんこんにちは(*^ー^*)

今日も穏やかに晴れた予科練平和記念館です。


当館は今日、開館1周年を迎えることができました`*:;,.★ ~☆・:.,;*

多くの方に支えられて、無事に1年間、開館できたことを本当に嬉しく思っています。

お陰さまをもちまして、昨日の時点で、8万8千人を超すお客様にご来館いただくことが

できました。

ご来館くださいました皆さん、ありがとうございました。


予科練平和記念館も、無事に一つ年を重ねて、心なしかすこし誇らしげな感じに見えます。



阿見町ライオンズクラブさんが、館の近くに桜の木を植樹してくださいました。

ありがとうございます。

植えたばかりでまだ落ち着かないかもしれませんが、春にはきれいな桜の花が

シルバーの予科練平和記念館に優しいいろどりを添えてくれることと思います。



思い返してみると、1年前の昨日は大雪でした。

先の見えない不安を抱えながら過した去年の今ごろのことは、今でも忘れることができず、

時々思い出しては、あのときよりはまだ大丈夫だと自分を励まします。


それは、多分他のスタッフも同じだったと思います。

特に、お客様と深く関わる展示解説員さんには、十分なフォローができずに

とても申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、

解説員さん一人ひとりがとてもすばらしく、準備不足や至らない点をみんなで補って

とても良い流れをつくってくださいました。

この1期生が作ってくれた、お客様を大切にお迎えする気持ちや姿勢が

これからも受け継がれていくことを願っています。



また、以前館内売店のスタッフをしてくださっていたMさんからお花をいただきました。

とても素敵なので窓口に置かせていただいてます。



お花があると、場が華やかになりますね。

Mさんの笑顔のように、とってもキュートでかわいいお花ですね。

どうもありがとうございました!


また、元予科練生からもお祝いのお言葉やお電話をいただきました。

皆さん本当にありがとうございます。


お昼過ぎには、前町長と奥様がおみえになりました。

“今日はお誕生日だからね”と、奥様が素敵な笑顔でおっしゃったのが印象的でした。



明日からは、予科練平和記念館にとってまた新しい1年の始まりです。

人間でいえば、ちょうどはいはいを過ぎて、徐々に行動範囲が広がっていく

ころでしょうか。

予科練平和記念館も、まだまだ試行錯誤のところがありますが、

これからは、いままで当館をご存知ではなかった方にも広くお知らせして、

激動の昭和を駆け抜けた「予科練」の少年たちを知っていただき、

今の平和の大切さを感じていただけるよう、頑張ってまいります。


2年目の予科練平和記念館にも、皆さんの応援を宜しくお願い申し上げます。


ウララ講演会のお知らせ

1月 30th, 2011

みなさんこんにちは(o^-^o)

今日も寒いですが、空の色を映して

穏やかな霞ヶ浦が見える予科練平和記念館です。

先週、先々週と、研修に参加したり風邪でダウンして

しまったりで、

ブログの更新が遅れてしまいました。

申し訳ございませんでした。

乾燥した日々が続く中、風邪もインフルエンザも大流行していますので、

皆さんもどうぞお気をつけください。


さて、夕べのサッカー日本代表の試合を頑張って応援したので、

今日の日差しがまぶしい方も多いのではないでしょうか。

それにしても、ザックジャパンはすごかったですね!!

(*^ー^)/°・:*【祝】*:・°\(^ー^*)

お互いを信頼した上で自分の仕事をきっちりこなすから、

チーム全体として良いプレーができるんだなぁ、と感動しました。

GKの川島選手も抜群の安心感でチームを支えていましたね。

出場できなかった選手のユニホームがベンチにおいてあるところも

ぐっときました。

こうして厳しい状況の中で頑張っている人の姿をみると、

とっても元気をもらえますね。

夕べ一生懸命応援されたみなさんも、たくさんの感動や元気を受け取られたでしょうか。

そのままにしてしまうのはもったいないので、ぜひそのエネルギーを循環させてくださいね。



さて、先日お知らせいたしました2月13日(日)開催予定の

ウララ講演会ですが、多数のお申し込みをいただき、誠に

ありがとうございました。

お申し込みいただいた方の数が、予定していた会場の収容人数を

越えそうだということで、

茨城県県南生涯学習センターさんのお取り計らいで、より広い会場で

お話させていただくことになりました!


このブログでもおなじみの、元甲種第14期予科練生の戸張礼記さんが

当時の歌謡曲等も交えてご自身の予科練時代の体験をお話して下さる予定です。

やる気満々の戸張さんは、パソコンを駆使してパワーポイントで

資料を作っていらっしゃいます。

みなさんもぜひ、お元気な戸張さんのお話を聞きにいらしてくださいね。


私も、戸張さんの前座で予科練についてお話させていただく予定です。

広い会場になって緊張も倍増していますが、皆さんにお会いできるのを

楽しみにしております。

詳細は、県南生涯学習センター(029-826-1722)へお問い合わせください。


 ★。、::。.::・’゜☆。.::・’゜★。、::。.::・’゜


ウララ講演会 『「予科練」と呼ばれた少年たち』

平成23年2月13日(日) 14:00~15:40

県南生涯学習センター (土浦市大和町9-1 ウララビル5階 ℡:029-826-1722)

入場無料


大人の仲間入り

1月 10th, 2011

みなさんこんにちは\(^-^*)

今日も冷え込みましたが、からりと晴れ上がった青空が

見えた予科練平和記念館です。




窓際のベンジャミン君も、暖かい日差しを浴びて気持ちよさそうです。

展示解説員のOさんがていねいに面倒をみてくださっているので、

いつもいきいきと元気にお客様をお迎えしています。


窓の外には、芝生で凧をあげているお父さんと小さい男の子たちの姿が見えました。

みんなでとっても楽しそうに笑っていて、心和む風景です。

ほかの子どもたちも、公園の遊具で遊んだり丘のようにつくられたところを

駆け上がったりして、元気に遊んでいました。



さて、今日は成人の日です。

この3連休のうちに、きれいな晴れ着姿の新成人のみなさんをお見かけした

方も多いのではないでしょうか。

成人の日が戦後にできた祝日だということをご存知でしたか?

私は恥ずかしながら今日初めて知りました・・・。


予科練平和記念館のある阿見町では昨日が成人式でしたが、

今年の新成人の数は全国で124万人で、これまでで一番少ないのだそうです。

少しさみしいニュースですね。


そういえば、昨日始まった大河ドラマ「江」を見ていて、そうなのだなぁと思った場面が

ありました。

主人公の母お市の方が、実の兄織田信長と、夫である浅井長政との戦の最中に

江を生むことをあきらめようとするシーンで、

時任三郎さん演じる浅井長政が、鈴木保奈美さん演じるお市に、

生んでくれ。この子は希望ぞ。

と言うところです。

命をつなぐことへのシンプルな喜びと、赤ちゃんが持っている生きるための

強い力のようなものが、

義理の兄に間もなく命を絶たれてしまう浅井長正の無念さや悲しさと

対比されているような気がして、

とても切なくなりました。


江が産声をあげた時、敵方も味方も一時争いを止めて、赤ちゃんの声が聞こえると

言って空を見上げるシーンもありました。

実際にはありえないことかもしれませんけれど、人が生まれることの神々しさや大切さが

わかりやすく表現されているなぁと思いました。


少子化の現代日本にも、たくさんの希望が生まれるといいなと思っています。



そして、1990年に生まれて20年間一生懸命頑張ってきた新成人の皆さん、

大人の第一歩おめでとうございます!!

大人の世界は想像以上に厳しいですが、皆さんはこの先も力強く生きていける力を

持っているから、

無事成人を迎えられたのではないかなと思います。

こんなへなちょこな私でも、たくさんの人に助けていただいて何とか頑張れているので、

皆さんならきっと大丈夫です!と勝手にエールを送らせていただきます。

今感じている悩みや苦しみは、形を変えるだけで大人になってもなくならないけど、

厳しい世界を生きて行く力になります。

時間だけは誰にでも平等に与えられていて、使い方は自由です。

人生の最期の時によかったと思えるように、

自分で自分のプロデューサーになって、どんどん素敵な大人に育ててくださいね。


皆さんの門出を心より応援しています。

ぜひ一度、予科練平和記念館にもご来館くださいね。

皆さんの命がとても大切なもので、今を生きているのはとても幸せなことだと

感じていただけると思います。


あけまして2011年

1月 4th, 2011

みなさんこんにちは(*^-^*)

新しい年、2011年がはじまりましたね。

今年はうさぎ年。みなさんにとって、飛び跳ねるように

楽しいことがたくさん起こる一年になりますよう、お祈り申し上げます。


この年末年始は有意義にお過ごしでしたでしょうか。

楽しかったお休みが終わってしまい、今日から頑張ってお仕事!という方も

たくさんいらっしゃることと思います。


予科練平和記念館も今日から通常通り開館しています。

新年の開館初日はとびっきりの快晴!

すがすがしく穏やかな青空が広がっていました。

外は冷えますが、ラウンジには大きな窓から暖かい日差しが降り注いで

ぽかぽかととても暖かく、

窓の外にはわんちゃんと一緒にのんびりお散歩をしているおじいちゃまが見えました。

とても幸せな風景だなぁ・・・と思いました。



朝一番にご来館くださったお客様には、ささやかですが当館のガイドブックを

プレゼントさせていただきました。

本日はご家族連れのお客様や初詣帰りの団体様で、館内はなんとなくほのぼのとした

雰囲気です。



さて、一年の計は元旦にあり、と申しますが、今日は予科練平和記念館の

今後のスケジュールをお知らせしたいと思います。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1月10日(月)       

成人の日で祝日のため開館します。

翌11日(火)は休館日です。


2月2日(水)       

開館1周年記念日

予科練平和記念館の2年目がスタートします。


2月13日(日)       

平成23年度生涯学習講演会『「予科練」と呼ばれた少年たち』 開催


14:00~15:40

茨城県県南生涯学習センター 中講座室1

(土浦市大和町9番1号 ウララビル5階  ℡:029-826-1101)

先着60名 入場無料

1月13日(木)9:00~ 県南生涯学習センター窓口またはお電話・FAXにて

お申し込みの受付を開始します。

電話:029-826-1722    FAX:029-826-1728

           

元甲種第14期予科練習生で、このブログでもおなじみの

戸張礼記さんのお話とともに、「予科練」とはどういったものであったのかを    

やさしく解説します。

会場が予科練平和記念館とは別の場所になりますので、

お間違えなくどうぞ。

お問い合わせは茨城県県南生涯学習センターへお願いします。


茨城県県南生涯学習センターHP

http://www.kennan.gakusyu.ibk.ed.jp


2月14日(月)~18日(金)

館内で資料の整理消毒作業を行ないますので、臨時休館になります。

 ご迷惑をおかけいたしまして、大変申し訳ございません。

人体に影響を及ぼす可能性のあるガスを使用しますので、記念館周囲の

敷地内が一部入場規制になる場合があります。


2月27日(日) 

第2回所蔵資料展「戦後の予科練」展最終日

 3月より第3回所蔵資料展がはじまります。


春休み期間中 

ご来館のお子様に、紙でつくる九三式中間練習機キットをプレゼント!

ちょっと難しいかもしれませんが、ご家族でぜひ挑戦してみてください!


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このほかにも、4月以降、元予科練習生のお話し会やレコード鑑賞会、

開館1周年記念特別展など様々な事業を行なってまいります。

こちらのブログでも逐次ご紹介いたしますので、ぜひご覧ください。



予科練平和記念館は、今年もご来館のお客様に色々なことをたくさん考えていただき、

時には戦時を生きた少年たちの姿に、うさぎのように目を赤くして深く感じていただける

施設でありつづけたいと思っておりますので、

今年もどうぞご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。


2010年最後の開館日

12月 28th, 2010

みなさんこんにちは(^^)/

暮れもいよいよ押し迫ってきましたね。

大掃除やお正月の準備でお忙しい毎日を送っていらっしゃるでしょうか。

風邪が流行っていますので、頑張りすぎずお体ご自愛くださいね。


今日は予科練平和記念館の今年最後の開館日です。

静かな一日が暮れようとしています。



朝一番に、これから休館になるから、と、売店にある千人針をモチーフにしたお守りを

お求めになるためにご来館くださったお客様がいらっしゃり、なんとなく年の瀬を感じました。



今年一年をふりかえると、2月2日の開館から今日まであっという間でした。

元予科練生をはじめ、全国からたくさんのお客様にご来館いただけたことを、

本当に嬉しく思っております。

また、たくさんの方にご支援をいただき、こうして毎日無事に開館できることに

深く感謝しております。

毎日が試行錯誤の連続で、お客様にはご迷惑をおかけしたところも

多々あったことと思います。

来年は今年の至らなかったところを反省し、良かったところはさらに伸ばして

お客様により気持ちよくご来館いただけますよう、頑張ってまいりたいと思います。



また、今年はディスプレイデザイン大賞はじめ3つの賞をいただけたことも

大きな喜びでした。

紙上で展開されていたプランが実際に形になるまでには、こんなにもたくさんの人の知恵と

労力が必要なのだ、ということを実感した準備の日々でしたが、

このように評価していただけてとても嬉しく、光栄に思います。

これからも受賞に恥じない記念館でありたいと思います。




外に出て見ると、館の前にある桜の木に、春に芽吹く若葉の固いつぼみがついていました。

この桜がまた花をつける頃、私たちはどのようになっているのでしょうか。


できれば今よりもたくさんの人が笑顔でありますように、と、願っています。


皆さんもどうぞよいお年をお迎えくださいね。

新しい年がよきものとなりますよう、お祈りしています。


今年一年、本当にお世話になりました。

来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


戦場のクリスマス

12月 22nd, 2010

みなさんこんにちは(*^-^*)

あちこちでとってもきれいなイルミネーションを見ることができて、

クリスマス時期は夜がとっても楽しげな感じになりますね☆ミ

デパートや百貨店などだけではなく、個人のお宅でも

きれいに飾り付けられているのを見ると、暮らしを楽しむ気持ちの余裕って

大切だなと思います。


先日ディスプレイデザイン大賞をいただいた授賞式でも、

受賞者に渡されたコサージュは、通常使われるバラではなくて、

クリスマス仕様のポインセチアでした。



さすが日本を代表するデザイナーさんたちが集まる授賞式。

季節感を取り入れておしゃれです。



皆さんもよくご存知のとおり、クリスマスはイエス・キリストの降誕日ですが、

日本では明治時代あたりから、百貨店の宣伝戦略にのって

都市部でクリスマスの概念が普及しはじめ、昭和時代の初め頃には年中行事の一つとして

生活の中に定着していったようです。

日本の文化は重層的であるとよく言われますが、

古代から「楽しいこと」とか「素敵なこと」「新しいこと」を自分たちの文化に

うまく取り入れてきたご先祖様のおかげで、今の日本の不思議で興味深い文化が

あると思うと、この国に生まれてよかったなぁと思います。


さて、クリスマスに話しを戻しますが、実は予科練平和記念館に展示している資料の

中にも「クリスマス」の言葉を見つけることができるんです!


戦時中の資料にそんなのがあるのかな、と思われるかもしれません。

私も見つけたときはちょっとびっくりして、そして心を動かされました。

当時日本の軍人として戦った人の、心の深いところに触れたような気がしたからです。


それでは皆さん、できましたら坂本龍一作曲の「戦場のメリークリスマス

(Merry Christmas Mr. Lawrence)」を頭の中で流していただいて、

この先をお読み下さい。



予科練平和記念館の展示室4「飛翔」の出口付近に、胸ポケットに入るサイズの

小さな茶色の手帳があります。


これは、太平洋戦争中の1942(昭和17)年10月から翌1943(昭和18)年1月にかけて

海軍の飛行機乗りだった篠原政男(しのはらまさお)さん、という方が

前線での日々を記していた日記です。

篠原さんはこの時、奥さんと2歳になる娘さんを日本に残して、

南太平洋ソロモン海に浮ぶショートランド諸島で、

死と隣り合わせの日々を送っていました。

篠原さんは予科練出身者ではありませんが、この日記は、

当時のパイロットがどのような行動をしていたのか、どのようなことを考えていたのかを

知ることができる貴重な資料ですので、当館では手にとって自由にご覧いただけるよう

本にして展示をしています。


日記のページをめくっていくと、

はるばる船でたどり着いた前線基地で、時には空襲に肝を冷やし、

時には妻や娘の姿を夢に見ながら出撃を続ける篠原さんの姿が

簡潔で短い文章から伝わってきます。

このころ、海軍はガダルカナル島周辺で激しい戦いを繰り広げ

たくさんの人が命を失っていました。


近々大きな戦闘があることを予期しながら迎えた12月25日、

クリスマスの日の篠原さんの日記です。


一七・一二・二五

大正天皇祭

〇六一五遥拝式なれ共「ムンダ輸送隊」の対潜直ちに出たるため

機上にて遙に北方を拝す「クリスマス」

いよいよ暮も迫り今日を期して反撃を予期したるも何等の反撃なし

少々物足りなさを覚ゆ



12月25日は大正天皇崩御の日で、当時は大正天皇祭として祝日でした。

この日は午前6時15分に皇居を遥拝(=遠くから拝むこと)する式典が

ある予定でしたが、篠原さんは朝早くから敵の潜水艦攻撃を警戒するために

出撃したので、飛行機の中から遥か北の日本を拝した

クリスマスの日であった、と書かれています。


この「クリスマス」という言葉、前後の文面からみると少し唐突な感じがありませんか?


私の勝手な想像なのですが、この頃すでに「クリスマスはこどもがプレゼントを

もらえる日」という認識があったようですので、もしかしたら篠原さんは、

南海の機上から拝したはるか遠くの日本で、

小さなわが子がクリスマスプレゼントをもらって喜ぶ姿を想像なさっていたのかな、

という気がするのです。

いつ永遠の別れになるかわからない状況にある篠原さんにとって、

家族の幸せそうな笑顔は何にもかえがたい宝物であり、

その気持ちを「クリスマス」という言葉に凝縮して記されたような気がしてならないのです。


 ・゜・。・*:.。.:*・゜


篠原さんの戦地での日記は、新年あけて1月15日まで続いています。

日記の最後の日、運命の1月15日。

篠原さんは味方の機とともにアメリカ軍の戦闘機B-17・P-39と

激しい空中戦になります。

乗っていた飛行機は攻撃を受けて空中分解、自身も深手を負ってパラシュートで脱出します。


死を覚悟しながら海へ向って落ちていく篠原さん。

そこに、一つの奇跡が起きます。

家族への想いが引き起こした、命の奇跡です。


続きはぜひ、予科練平和記念館展示室4でご覧になってみてください。


ちなみに、篠原さんは戦後新聞記者となって活躍されました。

娘さんは予科練平和記念館建設に大変お力添えをいただき、

今もときどきご来館くださって、お父様の日記をじっとご覧になっていらっしゃいます。


 ・゜・。・*:.。.:*・゜



さて、搭乗員の日記に残されていた68年前のクリスマスをご紹介しましたが、

皆さんは今年、どのようなクリスマスをお過ごしになるのでしょうか。

せっかくご先祖様が取り入れてくださった楽しい年中行事ですので、

できればどうぞ、ご家族やお友達、大切な人と楽しくお過ごしくださいね。


そして、昭和のあの時、クリスマスに家族を遠くから想うことしかできなかった

方たちがたくさんいたことも、少し思い出してみてくださいね。


調査中

12月 15th, 2010

みなさんこんにちは(^^)/


館内から見える霞ヶ浦の上には、銀灰色の雲がゆっくり流れていて、

夏には青々とした大きな葉っぱが揺れていたハス田には

茶色く枯れて折れた茎がさくさくとささっています。

冬の霞ヶ浦は旅情を誘いますね。


さて、現在館内のあちこちにはこのようなものが置かれています。



これは、あの茶色くてつやつやしていて、長い触角でカサカサ動く、

いわゆるGに入っていただくものに似ていますが、それ用ではありません。


館内の資料に害を与える虫が入ってきていないか、

どんな経路でどんな虫が入ってきているかなどを調査するためのものです。


現在予科練平和記念館では、館内の環境調査をしています。

これ以外にも、サーモグラフィーで建物に隙間がないかどうかや、

「虫の目カメラ」というもので、虫が好む光を出していないか、などの調査をしました。


多くの博物館、美術館でも、館内に侵入してくる虫などの対策には頭を悩ませています。

小さな虫を完全に防ぐのは不可能に近いことですが、進入経路を

調べて、なるべく入ってくるのを防ぐように努力しています。


予科練平和記念館でも、お客様に展示室内でのご飲食をご遠慮いただいて

おりますが、これも虫の侵入や繁殖を防ぐ目的もあってお願いしております。



こうした調査用のトラップを設置してから1週間以上過ぎました。

毎日、ちょっとこわいながらも何がいるかチェックしていますが、

入り口付近にはいわゆるゲジゲジがかかっていました。

細長い体に足がたくさんある虫で、インターネットで調べてみると、意外なほど高速で

走り回ると出ています。


・・・ゲジゲジ・・・おそろしい・・・。


想像するだけで体温が下がります。



寒くなるような話ついでに開館から今までのことを振り返ってみると、

ちょっと背筋が凍る侵入者がいたことがありました。


ある日の朝、スイッチを切った状態で記念館の入り口の自動扉を開けるため

(つまり開けっ放しにするため)玄関先へ向うと、

自動扉の内側に細くて長いへびが・・・。

小さなへびだったので、多分入り口の隙間から中に入り込んでしまったのでしょう。

スリムでとてもきれいな姿をしたそのへびには、黒目がちでつぶらな瞳だし、

小顔だし、と、かわいい要素はたくさんありました。

しかし、それよりも何よりも、人間はへびに危険を感じる情報が本能に刷り込まれて

いる、という説は本当なのだなと思いました。


息をのんで固まる私。

つられて固まるへび。


ほかの職員が休みの日だったので、誰にも助けを求めることができません。

入り口扉を開けて事務室へ逃げ込みました。


しばらくたって、もういないかもしれないという希望的観測で事務室を出ると、

なんとこちらに向ってそろそろと進入してくるへびが!

へびもこわごわ進んでいるらしく、ちぢれたらーめんのように

細かく波打っています。


もはやこれまで!と思ったとき、タイミングよく保守点検の業者さん(男性)が

にこやかにやってきました。


私「すいません・・・ちょっとお願いがあるのですが・・・へびを外に出してください・・・( iдi )」

業「えっ?へびですか?!!(へびを見つけ)うぉっ!!!Σ( ̄ロ ̄lll) 

 ・・・私へび苦手なんですよ~」

私「そこをなんとか・・・ 」

業「・・・わかりました・・・。じゃあ道具を取ってくるんで、ちょっと待っててください・・・(´Д`;)」


余計な仕事を頼まれてしまった業者さん。

ほうきを手に戻ってくると、「うわっ!」「ほわぁっ!」と言いながらへびを

外に掃きはじめました。

あきらかに腰が引けています。

うねうねしながら掃かれていくへび。

格闘すること約2分(?)。

業者さんのひときわ大きい「わぁぁぁ~!」という掛け声とともに、

まるで氷の上をすべるカーリングの石のように、へびはしゅるしゅるしゅる~っと

遠くへ掃き飛ばされていきました。


一仕事終えてほうきを手に帰還する業者さんのバックには、エアロスミスの

「I DON’T WANT TO MISS A THING(邦題:ミス・ア・シング 映画「アルマゲドン」

主題歌)」が流れているようでした。

勇敢な一人の男の活躍で、今日も地球の平和が保たれた、という感じです。



開館していく中には、いろんなことがありますね。

調査は今月下旬には終わりますが、調査結果をもとにして

よりよい展示環境づくりをしていきたいと思います。