特別展「回天」へのいざない①

6月 22nd, 2012

 私はうっかりして、夏至を迎えたと自覚せずにその1日を過ごしてしまいました。なんと、もう日が短くなり始めるのです。これからますます暑くなっていきますが、暑かろうが寒かろうが夕方の日の長さに安心感を覚える私にとって、夏至こそが一大事です。寂しくなります。

 

 しかし、予科練にふさわしい青空が広がる夏にむけて、予科練平和記念館では特別展が始まります。

 ホームページでは先行して広報を始めていますが、今夏7/21(土)から10/28(日)まで、特別展「回天」を開催いたします。

 「回天」展を開催する動機ですが、2006年(平成18年)にTBS系列の2時間ドラマとして放送された「僕たちの戦争」という番組があり(主演:森山未來)、その撮影に使われ、後に阿見町に寄贈された実物大の回天一型模型を実物大資料として見ていただこうということが一つあります。芸術作品もそうですが、物の大きさ、色、形には必ず意味があります。特攻兵器として誕生した回天の意味を、実物大資料から実感していただきたいと考えています。

 また、戦後まで予科練教育の中心地であった土浦海軍航空隊において訓練を受けていた甲飛13期生(昭和18年12月入隊者)からも回天搭乗員が選抜され戦死者も数えており、予科練というものについても再考していただく機会になると考えています。

 以上の理由を主にして、戦争、特攻について改めて考え、平和の大切さや命の尊さを皆さんと一緒に考え直す機会とすることを特別展開催の主旨としています。

 機会が許される限り、回天についてご紹介していきます。

 今回は、回天の故郷、とも言える山口県周南市(旧徳山市)や大津島についてご紹介します。

 私が展覧会開催のため回天記念館を訪問したのが4月、桜が満開の時でした。

 

 写真は私が泊まったホテルから見える徳山の様子です。稜線が美しい山をもつ町です。かつて地理の授業で習ったように、新幹線に乗り徳山に近づくと大きな石油化学コンビナートが海岸線に立ち並び、その規模の大きさからも重工業の町としての歴史を感じました。海を控えた町でもあり、美味しい魚を売りにしている食事処・居酒屋が多い町でもありました。

 私が島へ渡った日は快晴で、暖かく、見晴らしがよい日でした。

 驚いたのは、島の海の美しさです。透明なばかりでなく青々と透き通り、まるで南国のような瀬戸内の海でした。この美しさは昔から変わらないものだろう、と私は思いました。京都の夕焼け空の美しさが清少納言、紫式部の時代と変わらないであろうように。このような美しい海で、特攻「回天」の訓練が行われていたのかと思うと、戦争の残酷さを改めて考えさせられました。

 島には桜が咲き誇り、人口が少ないこともありますがたいへん静かなところで、「ここは回天の故郷なんです」という回天記念館松本紀是館長のお話が何より実感できました。

 茨城からは遠い山口大津島ですが、その風景を見るだけでも、是非とも訪れてほしい土地だと私は思っています。

幸せの黄色い数珠

6月 16th, 2012

みなさんこんにちは。

オリンピックイヤーということもあり、最近のニュースはスポーツの

話題で盛り上がっていますね。

そんななか、火曜日のサッカー日本代表対オーストラリア戦で、今週一週間分の

全体力を使い果たした学芸員Wです。

 

サッカーをよく知らない私でも、いろんな場面で疑問が残るジャッジが

下されていたように思われて、

個人的にはまだもやもやを引きずっていますが、

それが世界で戦うことの厳しさなのかも知れないな、と思って自分を納得させています。

そういう状況でも全力で戦っているザックジャパンのみなさんは、

ひかえの選手や裏方の方たちも含めて本当にすばらしいですね。

試合を見ている方たちにも、子どもたちにも、大きな夢を与えてくださっています。

私も勇気をもらいました。

エキサイティングな三連戦で毎日が楽しかったです。ありがとうございました!

 

オーストラリア戦応援のための弾丸ツアーに参加したサポーターさんたちの

帰りの飛行機が、たまたまザックジャパンのみなさんと同じだったそうですが、

監督や選手たちがサポーターさんの席をあいさつしてまわってくれたそうですね。

毎試合後のインタビューで、いつもサポーターさんたちへの感謝を

言葉にしてくださる選手のみなさんですが、

言葉だけではなく実際に行動なさるところが、とても男前だと思います。

さすがSAMURAI BLUE。強いからこそ優しくなれるんですね。

 

次の予選は鹿島アントラーズでも活躍されたジーコ監督が率いるイラク。

9月のこの試合も見逃せませんね。全力で応援したいと思います。

 

 

予科練平和記念館で今見逃せないものといえばこれ。

 

 

 

つばめさんたちです。

監視カメラの上でたまごをあたためています。

今日もなにか動きがあったのか、しきりにたまごを気にしているような

そぶりを見せています。

もしかしたらもう間もなく生まれるかな、と、みんなで楽しみにしています。

 

 

さて、先日6月10日(日)には、阿見空襲の慰霊祭が行われました。

今年もこのお二方がご来館くださいました。

 

 

元特別丙種予科練習生(台湾、朝鮮半島出身の予科練習生)の教員だった

橅木(かぶらぎ)光一郎さん(左)と、元甲種14期予科練生の佐藤彰男さん(右)です。

 

佐藤さんは、柔和な笑顔が印象的で、とっても紳士です。

記念館にもたくさん資料を寄贈してくださっていて、その一部を

展示させていただいております。

 

橅木さんは、展示室6「窮迫」の映像の中にも出演して

くださっています。

この映像を撮影したのは夏の暑い日だったのですが、

まわりが暑さでぐったりしているなか、

橅木さんはきちんとジャケットをお召しになり、背筋を伸ばして,

恐ろしい空襲の経験をお話してくださったのがとても印象に残っています。

 

91歳の今もお元気で、この日もご自分で車を運転してのご来館でした。

 

橅木さんはお見えになってすぐ、「これをあげるから」と、私の腕に

黄色い数珠をつけてくださいました。

戦後、受け持っていた台湾の予科練生たちの招待を受けて

台湾旅行をなさったときにいただいたものだそうです。

 

そんな大切なものをいただいていいものかどうか迷いましたが、

「孫娘のようなものだ」と言ってくださる橅木さんのお気持ちがありがたく、

喜んで頂戴することにいたしました。

 

橅木さんは、1942(昭和17)年徴兵により海軍に入団、巡洋艦「高雄」に乗り組みます。

沈没する船から日本兵を助けたり、ダッチハーバーで実戦に参加したりと

様々な経験をなさり、けがの療養後に土浦海軍航空隊に教員として赴任します。

その1ヵ月後、1945(昭和)20年6月10日、勤務地の土浦海軍航空隊は

大規模な空襲にみまわれました。

 

 

橅木さんはその日の朝、警戒警報が発令されたために見張りの責任者として

庁舎の屋上にいたそうです。

空襲は4回にわけて行われ、1回目はそれほど被害がなかったそうですが、

2回目は、低空で侵入してきたB-29が落とす爆弾が兵舎及び講堂に命中、

周りがものすごい勢いで火の海になったため、「総員退避」の命令で

あらかじめ決められていた退避壕に逃げたそうです。

 

その壕に何となく違和感を覚えた橅木さんが別な退避壕に移動したところ、

3回目の空襲で最初に入った壕と庁舎屋上が直撃され、

そこにいた方たちは全員死亡、あたりはおびただしいけが人と死体が散乱して、

橅木さんの言葉を借りれば「阿鼻叫喚(あびきょうかん)の修羅場」だったそうです。

 

まさに危機一髪命を永らえた橅木さん。

戦後は毎年欠かさず空襲の慰霊祭にご出席なさっておられます。

 

 

そんな強い運をお持ちの橅木さんが大切になさっていた数珠ですので、

きっと強いパワーを秘めているのではと思っています。

私Wも、橅木さんの強運を少し分けていただいて、

沈没したタイタニック号から生還した「不沈のモリー・ブラウン」のように

世間の荒波を乗り越えていきたいものです。

 

幸せの黄色い数珠は、今私の机に鎮座しています。

 

 

テープで貼ってあるのはご愛嬌ということで。

台湾の練習生から橅木さんへ、橅木さんから予科練平和記念館へ。

海をわたってやってきた数珠は、予科練平和記念館を護ってくださるのかもしれませんね。

ご縁というのは、本当に不思議なものです。

 

もし、幸せの黄色い数珠をご覧になりたいときには、どうぞ窓口にお声をおかけください。

みなさんにも強い力をわけてくださるかもしれません。

 

受け継ぐ思い

6月 13th, 2012

 よいお天気が続いていましたが、私にとっては「帳じりを合わせる」ように、梅雨入りとなったようです。

 しかし、鬱陶しいと考えずに、紫陽花(あじさい)が映える季節を迎えた、と考えてみませんか。

 

 さて、本年7月21日から、当予科練平和記念館では特別展「回天」を開催します。

 あるいはご存じの方が多いかもしれませんが、2005年(平成17年)にTBS系列の2時間番組として放映された「僕たちの戦争」の撮影に使用された実物大の回天模型が阿見町に寄贈されています。今回その実物大模型を展示し、特攻兵器「回天」を強く実感していただくことにより、戦争の空しさを考え、平和を希求する心を作り出していただくための展覧会を構成したいと考えています。

 実は回天作戦には、茨城県出身の方、また土浦海軍航空隊出身の方(甲飛13期生)が多く関係しており、戦死者も多数を数えています。

 残念ながら、現在の小・中生にはアメリカと戦争をしていたことさえ知らない人も多くいるようです。

 今回「回天」の特別展を開催するに先立ち、太平洋戦争、予科練、特攻、そして回天に関する特別授業を阿見町内の小・中学生に受けてもらいました。

 皆さんには、今の戦争のない社会は、先の戦争で亡くなった方々が遺してくれたものだということを考えてもらえたようです。

 特別展では児童・生徒の皆さんの感想文をご紹介させていただく予定ですが、ここでもその一例をご紹介いたします。

 

予科練平和記念館に行って考えたことがある。この世界に人間がいる限り争いはなくならないものだと思う。しかし、自分が周りに少し目を配るだけで、周囲はどんどんよい環境になっていくのではないだろうか。さらにその行いが広がっていけば、世界は平和になるものだと思う。だから、私は今の社会を作ってくれた、自分の命を犠牲にしてまで日本を守ってくれた彼らに感謝している。本当にありがとうございます。

 

僕はこれからの人生で戦争を経験することがないのかもしれない。少しのいざこざはあるものの、戦争時に比べたら、現在は限りなく平和と言える。それは、昔、日本のために戦ってくれた多くの人たちがいるからだ。彼らに対して「かわいそう」ではなく「ありがとう」という気持ちをもって生活していきたいと思う。

 

僕の住んでいる阿見町も何度か空襲を受けたそうです。今、僕たちが普通に暮らしている阿見町も攻撃されていたかと思うと、とても驚いたし、また恐ろしいことだと思いました。今、僕たちが平和に暮らせているのも、昔、僕と同じくらいの年齢の人たちが国のために命をかけてくれたおかげだということを忘れずに、感謝して生活していきたいです。そして戦争があったことを忘れないように、僕たちも伝えていきたいと思いました。

再会の日

5月 29th, 2012

みなさんこんにちは。

学芸員Wです。

5月最終週にはいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

気温が上がって雨も降るので、植物の成長が早いですね。

こんもりあおあおとした木が、とても美しく見えます。

若草色 若芽色 若菜色 若苗色 草色 苔(こけ)色 松葉色 萌黄(もえぎ) 柳色・・・

日本の緑には植物にちなんだたくさんの美しい名前がありますね。

数値的なものさしではなく、感覚に密着した色の分類の美しさを感じて、

日本の美しい自然に心から感謝したくなります。

 

 

予科練平和記念館のまわりの芝生も青々としてきました。

芝に混じって、あちらこちらにかわいらしい“ばんざい”が見えます。

 

 

気をつけて見るとそこかしこにいろいろ生えていますが、

シラスに混じっている小さいタコとかえびとかを見つけるような楽しさに似ている気がします。

去年はベビーもみじの成長を楽しみにしていたら芝と一緒に刈られてしまったので、

今年は刈られる前にどこかに移植しようと考えています。

 

最近Wにもお気に入りの緑があります。

 

女優の宮崎あおいさんがイメージキャラクターをつとめる服飾ブランド

「earth music&ecology」が行っている「クローバープロジェクト」で、

募金をするといただけます。

 

これは、被災地支援のボランティア組織「ふんばろう東日本支援プロジェクト」の一つ

「ミシンでお仕事プロジェクト」に連携した活動で、南三陸町のお母さんたちの

自立支援をささえるものです。

 

クローバーは全部で5色あるそうですので、

見かけたときには、ご協力いただければ嬉しいです。

 

ミシンでお仕事プロジェクトについては、下記のページにまとまって

おりますので、どうぞご覧ください。

 

 ふんばろう東日本支援プロジェクト ミシンでお仕事プロジェクト

http://wallpaper.fumbaro.org/machine

 

 

さて、先日27日(日)第45回予科練戦没者慰霊祭が

おとなりの雄飛園で行われました。

お天気もよく暖かい一日でしたので、平和を願い故人に想いを馳せる方、

天国からかつての同期生や家族に会いにいらした予科練生のどちらにも

穏やかにすごせたよい一日だったのではないでしょうか。

 

予科練平和記念館にも、慰霊祭にご出席の元予科練生がたくさんおみえに

なりました。

顔見知りの元予科練の方がわざわざあいさつに来てくださったりして、私個人的にも

嬉しい再会の一日となりました。

なかでもスペシャルな方がこちら!

 

 

伝説の予科練生。1期生の伊藤進さんです。

山口県から美しい奥様とご一緒にお越しくださいました。

 

全身から発せられるエネルギーがお若くて、とてもご年齢(98歳)には思えません。

先日もオーストラリアの撮影隊が自宅に来たそうで、錦帯橋まで行って

ロケしていらしたそうです。すごい!!

現在もご自分の会社の会長さんをなさっておられて、

先ごろ豪華客船「飛鳥Ⅱ」でのオセアニアクルーズから

お帰りになったばかりです。

 

伊藤さんには、去年、予科練平和記念館で毎年行っている戦争体験者のインタビューのために

ご自宅におうかがいしたことが縁でお会いすることができました。

伊藤さんのことを考えると、いつも「希望」ということばが思い浮かびます。

人間の可能性を感じるからです。

 

年齢を重ねると、どうしても人間は柔軟性を失いがちになるように思います。

体にしても考え方にしても。

思うようにはいかない人生を必死に生きているうちに、ほとんどの人が

いつしかそうなっていくのかもしれません。

でも、伊藤さんは、今では考えられないような様々な矛盾や理不尽もあったであろう

戦前~戦後の激動の時代を生き抜いて、

不況下でかじ取りが難しいと思われる会社経営をこなし、

なお穏やかに笑っていらっしゃいます。

器の大きい人というのは、このような方をいうのだなと実感いたします。

 

若輩者の私Wですが、「つまらない大人にはならない」ということを自分との約束としています。

(文字にするとなんだか偉そうですね・・・あまり大したことではないのですが・・・)

伊藤さんのように、人生を能動的に生きていらっしゃる方は本当に心から尊敬いたします。

 

伊藤さんのところには毎日お客様がいらっしゃるとのことで、お忙しい毎日だと思います。

どうぞご自愛くださり、またお会いできますことをファンの一人として楽しみにいたしております。

 

 

再会もあれば、新しい出会いもあります。

記念館の入口にある防犯カメラの上に、つばめが巣をつくりました。

おとうさんとおかあさんが巣材を運んできて、あっという間に立派な巣ができあがりました。

人が通るたびにどこかに飛んでいってしまうので、

つばめにとってあまり落ち着ける環境ではないと思うのですが、

無事にひなが誕生してくれることを祈っています。

 

 

ご来館の際には、みなさんもどうぞあたたかく見守っていただければ幸いです。

 

また、昨日5月28日(月)18:10~NHK首都圏ネットワークで、

現在館内でご覧いただけます第5回所蔵資料展「兄を追って」展の

レポートが放送されました。

今日はそのお問い合わせも多く、ご来館のお客様からも、「見たよ」のお声を

たくさんいただいております。

NHKさんの影響はとても大きいですね。

「兄を追って」展は、6月24日(日)まで、常設展観覧チケットでご覧いただけます。

こちらもどうぞご覧ください。お待ちいたしております。

 

第5回所蔵資料展

https://www.yokaren-heiwa.jp/05tenrankai/03zosyoten.html

 

イベント報告

5月 28th, 2012

 過ぎる5/2(日)に、予科練平和記念館学習会「戦跡を巡る」を開催しました。 

 昨年の8月に第1回目を開催しましたが、その時は阿見町内の遺跡を巡りました。そして暑かった…。

 今回は皐月の涼風が吹き通るこの好季節に、阿見のお隣、美浦村の旧鹿島海軍航空隊跡と稲敷市の大日苑を見学しました。

 当日には、元甲飛13期生でいらっしゃる浅川六郎様、町井善録様をはじめ、亡くなられたご主人が元予科練出身で鹿島海軍航空隊にも在籍された山木郁子様、坂入つる子様も遠路からお越しいただきました。バス車中ではそれぞれに、自己紹介かたがた予科練や鹿島海軍航空隊に関する思い出をお話しいただき、お話会の趣を呈するにもいたりました。たいへん貴重なお話を伺うことができ、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 予科練平和記念館から約40分、田園風景を眺めながら旧鹿島海軍航空隊跡に着きました。現在の美浦村大山という地で、霞ヶ浦を隔てた対岸に行方や稲敷の地が、私にはまるで中国の景勝地を描いた絵のように思える、たいへん景色のよいところです。

 この地は今も穏やかな田園の一角にあることからか、旧本部庁舎(戦後は東京医科歯科大病院棟として使用された)、煙突を伴ったボイラー室をはじめ、倉庫、号令台や防空壕、また各施設の土台などが、緩やかに流れる時に身を任せるかのように残されています。この一帯は現在国有地となっている関係もあり敷地への立ち入りが難しいため、当日も願い空しく敷地周辺から遺跡を遠望することに止まりました。

 また、湖に面したところでは水上機が離発着した滑走台や、やはり水上機を発射したカタパルト跡、またボートの発着場(舟着場)などが残されています。昨年の大地震により東側と南側に残っている滑走台はだいぶ歪んでしまい、現在大規模な修理が行われています。滑走台は水中まで達するなだらかなスロープを持ちますが、そこまで全ての部分を修理するという大規模な工事のようです。とうのも、今、ここはレジャーボートの一大基地になっているためでもあるでしょう。

 私はこの地のすばらしい景色もさることながら、個人的には民間のレジャー施設に変貌している点が好きなところです。

 今回は53名様のお申し込みをいただき、大型バスで移動した関係もあって、思うようなご案内ができないところもありました。その点、ご参加者にお詫び申し上げますとともに、今後に役立たせていただきたいと考えております。

 その後、大日苑を見学しました。

 大日苑は、江戸崎入干拓事業に取り組んだ植竹庄兵衛氏の住宅として昭和14年(1939)に建設されました。その後、昭和18年(1943)から昭和20年の終戦時まで練習連合航空隊司令官をお務めになり、土浦海軍航空隊まで通勤された久邇宮朝融王(くにのみやあさあきらおう)のご住居として選定された建築で、現在は、国の登録有形文化財に指定されています。

 当日は稲敷伝統文化保存会の野口様をはじめとする方々にたいへんお世話になりました。洋館と和館からなる大日苑の内部隅々を熱心に解説くださいました。本当にありがとうございました。

 私は建築の専門家ではありませんが、細部の意匠にまで凝った、当時の「念入りな」住宅という印象です。特に、洋館2階の床柱は各部屋で趣が異なり、見るごとに「おっ」と思わせられるものばかりでした。

 人が住宅を住み慣らし味わいを持たせていく一方で、住宅が人の心を穏やかにも美しくもすることでしょう。かつて、そのどちらの作用も確かにあったかと思わせる大日苑でした。

 ちなみに、大日苑とい名称の由来は「大日如来」を祀るお堂があったことに由来するとのこと。現在も大日堂が敷地内にありました。新たな知見を加えることができ、こうした屋外学習の機会にふさわしいと思いました。

 こうした小さな旅を楽しんでいただく一方、この学習会は、遠くなりつつある戦争の時代に思いを馳せ、戦争がない現代の日本がどれほど恵まれているか、またその恵みは命を張って戦ってくれた方々の賜物であることを再認識する目的を持ちます。

 次回は今秋、10月に学習会を予定しております。詳細については後日に広報いたします。

 お時間があれば、皆様どうぞご参加下さい。

朗読会のご報告

5月 19th, 2012

5月6日(日)に発生した竜巻によって亡くなられた方に、

心よりお悔やみ申し上げます。

また、竜巻と雹の被害を受けられて、今も不自由な生活をなさって

おられるたくさんの方に、心よりお見舞い申し上げます。

 

こんにちは。学芸員Wです。

先週末に起こった竜巻は、本当に驚きましたね。

特に被害の大きかったつくば市北条地区と、予科練平和記念館は、

直線距離にして20㎞ほどしか離れていません。

こちらでも雨風は強かったのですが、まさか竜巻が発生しているとは

思いませんでした。

 

ここ何年も、「異常気象」という言葉が繰り返されていますが、

もしかしたら、地球規模で何かしらの大きな変化が起きているのかも、と

思ってしまいます。

 

いつ何があってもおかしくないと思うと、逆に今の大切さが見えてくるように思います。

あとどれくらい残っているのかわからない私の命の時間ですが、

せっかく使うのなら、誰かのためになる有意義なものにしたいと思っています。

 

 

 

さて、今日は、先週末におこなった朗読会のご報告をしたいと思います。

 

5月12日(土)13:30から、予科練平和記念館のラウンジで、

大人のための朗読会を開催しました。

 

 

読み手は、元茨城放送のアナウンサーで、現在は阿見町の観光大使をなさっている

藤田加奈子さんです。

この日は、戦争と平和を考える6つのショートストーリーを朗読してくださいました。

 

 

『ちいさなへいたい』 パウル・ヴェルレプト作

『ニワトリおばけ』『瀬戸内の鬼』『忠さんと制服』『選手になれ』西澤 實作

西澤さんは、藤田さんの恩師だそうです。

最後に、童話作家小川未明の『野ばら』。

 

人の優しさ、それゆえの悲しさ、戦争の理不尽さなど、それぞれの物語に力があって、

ストーリーの構成もとてもすばらしかったのですが、

なにより、藤田さんの豊かに響く声が、お聞きになっている方の心を

ぐぅっと深いところへ引き込んでいくのがわかりました。

 

ただ読むだけでは見過ごしてしまうような、登場人物の小さな心の動きまでもが

藤田さんの声で鮮やかに再生されていくような感じです。

1時間という時間のなかで、様々な人生を体験したような、

深く感動する映画を観たようなカタルシスを感じることができます。

 

語りに静かに耳を傾ける。

平和であるからこそ持てる時間ですね。

 

大人のための朗読会、次回は来年2月16日(土)です。

皆さんもどうぞ、昼下がりのひとときに豊かな時間をご体験くださいね。

 

 

 

さて、現在、予科練平和記念館では、第5回所蔵資料展

「兄を追って」展を開催しています。

辻兄弟、甘道(かんどう)兄弟という、戦死してしまった予科練生をお兄さんに持つ

二組の兄弟の資料を展示しています。

今回、所蔵資料展で展示している資料の半数は、阿見町在住の

辻 猛さんより寄贈していただいたものです。

 

この度、NHK水戸放送局のニュース番組内で、

辻さんのレポートを放送していただけることになりました。

 

辻さんのお兄さんは乙種第14期予科練生でした。

地元徳島では有名な秀才でしたが、経済的な理由で進学せず、1939(昭和14)年に

予科練に入隊しました。

予科練卒業後、飛行練習生を経て間もなく、アメリカ軍の潜水艦が日本の

領海内に入ったため偵察に出撃、そのまま行方不明になってしまいました。

5日後、静岡県御前崎沖で、片足のない遺体で発見された辻さんのお兄さんは、

まだ二十歳の若さでした。

 

辻 猛さんは、昭和40年代に、予科練があったという縁で阿見町を終のすみかと

定められ、大切に保管なさっておられたお兄さんの小学校時代からの遺品は、

町に寄贈してくださいました。

資料は今、予科練平和記念館の各展示室に展示されています。

 

今回、NHKさんは3日間に渡り辻さんを撮影されました。

 

撮影の様子です。

 

 

結城市から中学生が来てくださいました。

 

 

 

辻さん、長時間の撮影本当にお疲れ様でした。

NHKさんも丁寧に取材してくださり、ありがとうございました。

 

放送は5月22日(火)18:10~19:00の「ニュースワイド茨城」内です。

茨城県の県域放送のため、場所によっては受信できないこともあるようです。

もしご覧いただける環境にいらしたときには、ぜひご覧くださいね。

 

 

舞い上がる希望

5月 11th, 2012

 好季節を迎えました。

 梅も桜も平年からは一週間ほど遅れた今年の花暦ですが、つつじも例外ではないようで、記念館隣の児童公園には昨年ほどの華麗さが未だ見られません。

 しかし、霞ヶ浦を渡ってくる風は実に心地よい涼風です。再びこの季節に巡り会えた喜びを感じます。

 

 そのような朝をいっそう爽快にしてくれる仲間が記念館に住んでいます。

 私が気付いたのは3月頃からでしたが、それは一生懸命に羽ばたきながら、のどかにして力強い鳴き声を四方に届かせる鳥です。もうお分かりでしょう、雲雀(ひばり)がこの記念館の仲間に加わっています。

 ひばりは、どうも晴れた日にしか鳴かないような気がしていますが、あの絶え間ない可愛らしい声が聞こえてくると、思わず声の主を探します。一生懸命に羽ばたくその向こうには蒼空が広がっているもので、1日の始まりとしてこれ以上ない音楽と景色を授けてくれる小鳥です。

 観察していると、上昇するときばかりでなく下降しているときも鳴いています。地面まであと数メートルに迫ったときフッと声を収めて地面に降り立ちます。

 声のありかで空の高さを感じさせるとは愉快な存在ですが、この「春の天使」は鳴いて縄張りを主張しているとのことです。しかし、生存活動のために声が上っても下っても「希望」をその音楽から感じるのは私だけではないようです。

 ひばりは茨城の県鳥に選ばれており、また県の広報誌の名称にも使われています。茨城県のホームページを参照すると「…その歌うさまはのどかな中にも希望を沸かせる力強さがあり、本県の豊かな自然環境や農村環境に調和し、親しまれている鳥である…」その通りだと私は賛同します。

 

 私が子どもの頃、県西の農村地帯に住んでいた祖母の畑で、よく草むしりを手伝わせられました。手伝わせられました、のことば通り、子どもの私は全く消極的な態度で畑にいたのですが、思い出すその場面には必ずひばりの音楽があり、青い空があり、そして「真面目にやれ」と怒られている声があり、たいへん懐しいものです。ひばりの声を聞きながら畑に座り家族でおむすびを食べていた思い出も、当記念館の仲間に蘇らせてもらいました。

 カルガモは親子で同じ場所に子どもを生み育てるようですが、ひばりの生態はどうなのでしょう、私にはよく分かりません。

 しかし、大空に憧れた予科練生がここ阿見に集っていたとき、今、元気な姿を見せてくれているひばりのご先祖もやはりこの地に生きていたような気がするのです。もしそうなら、予科練生が目で追った青空と私が目にする空とがやはりつながっている、そのような郷愁に誘われます。

耳から広がるものがたり

5月 1st, 2012

みなさんこんにちは。

今日は八十八夜。立春から数えて88日目です。

「夏も近づく~♪」の歌どおり、気温が上がってきましたね。

やっとフリース&毛布のチームぬくもりから卒業を果たした学芸員Wです。

 

ゴールデンウィーク真っ最中ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

今年は最長9連休。国内へ、国外へとご旅行に出かける方がとても多いそうですね。

楽しい思い出をたくさんつくって、日常の重荷をリフレッシュしてくださいね。

私Wは、ゴールデンもシルバーもそれほど関係なくすごしておりますが、

お休みの日にはご家族連れのお客様のご来館が多くなりますので、

いろんなご家族にお会いすることが楽しみの一つになっています。

 

ご家族がまとまっていらっしゃると、お住まいの環境や雰囲気、食生活まで

何となく伝わってきますよね。

幸せそうなご家族の姿は、見ているこちらまで幸せになります。

各家庭大なり小なりいろいろなことがあると思いますが、

「国家の最小単位は家族」といいますので、仲良しの家族がもっと増えるといいなぁと思います。

 

ツツジが勢いよく咲いてきたお隣の公園は、休日になるとさながら青空保育園のようです。

小さな体に爆発的なエネルギーを秘めて子どもたちが遊んでいます。

館の桜も若芽が勢いよく伸びていて、子どもたちの姿と重なります。

 

 

 

ツツジの写真を撮りに外へ出たら、かわいいわんちゃんとかわいいおんなのこに

出会いました。

 

 

かわいいおしりはコーギーのももこちゃん

今日お誕生日だそうです。おめでとう!!

チワワのさくらこちゃんは、今日が初お散歩。

頑張ってね!

 

 

勇気を出してタッチ!

こうした小さな交流が生まれるのを見るのも楽しみです。

こころが暖かくなりました。

飼い主さん、お母さんと娘さん(お名前うかがわずに失礼しました)

ももこちゃんとさくらこちゃん、またぜひいらしてくださいね!

 

さて、ゴールデンウィークは終わっても毎週末休みはやってきます。

今日は来週土曜日のイベントをご紹介させていただきます。

 

朗読会「加奈の小さなおはなし会」

5月12日(土)13:30~

予科練平和記念館ラウンジ

入場無料

 

元茨城放送のアナウンサーで、現在は阿見町の観光大使をなさっている

藤田加奈子さんによる朗読会です。

大人の方に聞いてほしい、平和を考える小さなものがたりを

いくつか読んでいただける予定です。

 

子どものころは親や学校の先生に本を読んでもらう機会がありますが、

大人になると、自分から進んで見つけないかぎりなかなかないですよね。

 

大人である、という仕事をひととき忘れて、あたたかな声がつむぐものがたりに

耳を傾けてみませんか?

きっと、心の中にずっと探していた何かが見つかるかもしれません。

予科練平和記念館にはなかなかはいりづらいと思われるみなさんも、

入場無料ですので、どうぞお気軽にお越しください。

 

 

 

今日は、J:COMさんが所蔵資料展の取材&撮影にきてくださいました。

風邪を引いて体調のよくないなか、取材してくださってありがとうございます。

私Wも、にわかへっぽこリポーターとなって展示のご案内をさせていただきました。

なるべくご迷惑かけないように、と思いましたが、考えをわかりやすい言葉で

まとめて言葉にするのは本当に難しいことですね。

何度もNGを出してしまいました。

アナウンサーさんやレポーターさんはすごいんだなぁ、と改めて思います。

 

今日撮影したものは5/14(月)~5/20(日)の間の一日3回放送されるそうですので、

どこかで皆さんのお目に止まれば幸いです。

こんなやつが展示を作っていたのか、とがっかりなさらないでくださいね。

ご来館の折にWを見かけたときには、お声をかけていただけたら嬉しいです。

 

J:COM茨城

http://www.jcom.co.jp/jcom/ibaraki.html

 

 

ご訪問者をご紹介します。

4月 24th, 2012

 寒さに遅れがちで、私たちの気を揉ませた桜の開花もわずか1日の気温上昇でパッパッと進み、過ぎてみればこの阿見町でも来年を待たねば桜とは再会が叶わなくなりました。いつもながら、あっと言う間の出来事でした。

 この予科練平和記念館にも多くの桜が植樹されています。開館2周年を過ぎたばかりの当館に似合わしく、まだ小学生というような若木ですが、この1年でもずいぶん大きくなりました。あと数年後にはきっと、阿見町内でも有数の桜の名所になることでしょう。どうぞご期待ください。

 

 この春、多数の方にご来館いただいております。ありがとうございます。

 今回は、そのうちの何組かをご紹介したいと思います。

 去る3月末、まだ桜の蕾も堅い時でしたが、北海道立遠軽高校ラグビー部の皆様にご来館いただきました。

 

 遠軽の近くには北見、網走などの町があります。近年、北見周辺ではラグビー部の夏合宿が盛んに行われることが知られていますが、遠軽高校も過去7回の全国大会(花園)出場を誇り、2010年2011年と北北海道代表として連続出場を果たしている強豪とのこと。旧制中学の例に漏れず、文武両道を果たし多数の逸材を輩出している学校のようです。今回は埼玉県で開催された選抜大会に出場する旅の途中にお立ち寄り下さいました。

 部員の方々は元気溌剌でしたが、礼儀をわきまえ、たいへん好感をもてる「好青年」たちでした。気は優しくて力持ち…、現代でも男の徳目の1つと考えられている価値を体現している人々でした。これからの日本を支える若者に、予科練平和記念館もエールを送ります。

 予科練では「闘球」というほとんどラグビーと変わらない球技が科目としてありました。陣取りゲームの要素をもつラグビーは実戦に似通うと考えられ、チームワークの鍛錬、注意力・突進力の訓練、また犠牲的精神を養うなどのために盛んに行われました。

 遠軽高校ラグビー部が来館された日には、元予科練生の戸張礼記氏(当館歴史調査委員)が居合わせ、一緒に記念撮影となりました。当館にとってもよい思い出の一コマです。

 

 また、つい先日には茨城県知事橋本昌様にもご来館いただきました。近隣へのご出張の合間を縫ってお越しいただき、たいへんありがたく思います。

 橋本知事は歴史にもご関心が高いことを以前何かの機会に知りましたが、ご多忙にもかかわらず、約1時間、熱心にご見学いただきました。

 

 

   私たちは、やがてほどなく戦争を実体験した方々を失い、先人が残してくれた本や映像などでしか学べない時代を迎えます。

 私がこの予科練平和記念館に勤務するようになって改めて考えたことは、私のような戦争を知らない者が、何かをきっかけに実際に戦争、すなわち人殺しを体験し、その結果「やっぱり戦争をしてはだめだ」などと思うようでは、先の戦争で亡くなった方々に申し訳ない、ということでした。

 戦争を知らない者が学ぶことで戦争のない社会を継続させることは、これからを生きる者の最も大きな使命の1つと私は考えています。しかし、生易しいことではないでしょう。それでも最大限に想像力を働かせ、隣人愛の精神をもって、先人が残してくれた偉大な遺産を引き受けなければなりません。

  茨城には予科練平和記念館があるということを多くの方々に知っていただきたいと私たち職員一同は願っています。そのためにも日々、私たちは精進を重ねていきたいと考えています。

 ご来館いただき、何かを感じ取っていただいた方々におかれましても、失われゆく記憶を取り戻す機会の大切さを多くの方にご伝道いただければ幸いに存じます。

所蔵資料展『兄を追って』を開催します

4月 17th, 2012

みなさんこんにちは。

学芸員Wです。

だいぶ暖かくなりましたね。花粉症の方は大丈夫でしょうか。

予科練平和記念館がある阿見町は、今、桜吹雪が舞っています。

館から歩いて5分ぐらいのところにある海軍道路の桜も満開を過ぎ、少しずつ

緑の色が見えはじめました。

 

 

見上げるぐらい大きな木から、花びらが静かにひらひらひらひらと

落ちてきます。

 

 

近くにはたんぽぽも咲いています。

ガクが反っていなかったので、ニホンタンポポでしょうか。

 

水仙も咲いています。

 

 

つくし王国を発見!

恐ろしい密度でつくしが生えています。

きっと来年も同じように生えることでしょう。

王国の繁栄は続きそうです。

 

 

 

館の前の桜も、緑の葉っぱを出す準備にとりかかっています。

 

去年は震災の影響でこんなにゆっくりと桜を眺める時間がありませんでした。

ちょうど今ごろは、館内の修復工事をして再オープンに備えていたころでした。

まだ1年か、もう1年か。

“今”の大切さを改めて思います。

 

 

国の天然記念物にも指定されている福島県三春(みはる)町の滝桜も、

つぼみがふくらんできたようです。

東北にも春が全速力でむかっていますね。

ちなみに、三春町の名前の由来は、梅、桃、桜の春の花が一斉に咲くからだそうです。

自然の大きな摂理にしたがってもくもくと咲く花に、たくさんの方の悲しみが

少しでもいやされますよう、願っております。

 

三春の滝桜

http://www.takizakura.com

 

 

まえおきが長くなりましたが、今日は所蔵資料展のご案内をさせていただきたいと思います。

 4月24日(火)から、「兄を追って」と題しまして所蔵資料展を行います。

 

もし、自分が戦争中に生きていて、兄が予科練に入り、戦地で亡くなったとしたら、

みなさんだったらどうなさいますか。

 

予科練平和記念館には、戦死した予科練生を兄に持つ二人の方から

資料が寄贈されています。

戦後、予科練の兄にゆかりの深い阿見町に住むことを決めた方。

亡くなった兄にかわって家督を継ぎ、潜水艦に乗った兄の戦死の状況を

明らかにしようとした方。

今回はこのお二人の資料ご覧いただき、戦争が普通の家庭にもたらした影響と、

家族の絆を感じていただけたらと思っております。

 

常設展の観覧チケットでご覧いただけますので、ご来館の折にはぜひご覧ください。

 

第5回所蔵資料展「兄を追って

 4月24日(火)~6月24日(日)

9:00~17:00(入館は16:30まで)

予科練平和記念館20世紀ホール

 

予科練の兄と最後の家族写真

 

予科練の兄の小学校時代の自作ノートなど