舞い上がる希望

5月 11th, 2012

 好季節を迎えました。

 梅も桜も平年からは一週間ほど遅れた今年の花暦ですが、つつじも例外ではないようで、記念館隣の児童公園には昨年ほどの華麗さが未だ見られません。

 しかし、霞ヶ浦を渡ってくる風は実に心地よい涼風です。再びこの季節に巡り会えた喜びを感じます。

 

 そのような朝をいっそう爽快にしてくれる仲間が記念館に住んでいます。

 私が気付いたのは3月頃からでしたが、それは一生懸命に羽ばたきながら、のどかにして力強い鳴き声を四方に届かせる鳥です。もうお分かりでしょう、雲雀(ひばり)がこの記念館の仲間に加わっています。

 ひばりは、どうも晴れた日にしか鳴かないような気がしていますが、あの絶え間ない可愛らしい声が聞こえてくると、思わず声の主を探します。一生懸命に羽ばたくその向こうには蒼空が広がっているもので、1日の始まりとしてこれ以上ない音楽と景色を授けてくれる小鳥です。

 観察していると、上昇するときばかりでなく下降しているときも鳴いています。地面まであと数メートルに迫ったときフッと声を収めて地面に降り立ちます。

 声のありかで空の高さを感じさせるとは愉快な存在ですが、この「春の天使」は鳴いて縄張りを主張しているとのことです。しかし、生存活動のために声が上っても下っても「希望」をその音楽から感じるのは私だけではないようです。

 ひばりは茨城の県鳥に選ばれており、また県の広報誌の名称にも使われています。茨城県のホームページを参照すると「…その歌うさまはのどかな中にも希望を沸かせる力強さがあり、本県の豊かな自然環境や農村環境に調和し、親しまれている鳥である…」その通りだと私は賛同します。

 

 私が子どもの頃、県西の農村地帯に住んでいた祖母の畑で、よく草むしりを手伝わせられました。手伝わせられました、のことば通り、子どもの私は全く消極的な態度で畑にいたのですが、思い出すその場面には必ずひばりの音楽があり、青い空があり、そして「真面目にやれ」と怒られている声があり、たいへん懐しいものです。ひばりの声を聞きながら畑に座り家族でおむすびを食べていた思い出も、当記念館の仲間に蘇らせてもらいました。

 カルガモは親子で同じ場所に子どもを生み育てるようですが、ひばりの生態はどうなのでしょう、私にはよく分かりません。

 しかし、大空に憧れた予科練生がここ阿見に集っていたとき、今、元気な姿を見せてくれているひばりのご先祖もやはりこの地に生きていたような気がするのです。もしそうなら、予科練生が目で追った青空と私が目にする空とがやはりつながっている、そのような郷愁に誘われます。

耳から広がるものがたり

5月 1st, 2012

みなさんこんにちは。

今日は八十八夜。立春から数えて88日目です。

「夏も近づく~♪」の歌どおり、気温が上がってきましたね。

やっとフリース&毛布のチームぬくもりから卒業を果たした学芸員Wです。

 

ゴールデンウィーク真っ最中ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。

今年は最長9連休。国内へ、国外へとご旅行に出かける方がとても多いそうですね。

楽しい思い出をたくさんつくって、日常の重荷をリフレッシュしてくださいね。

私Wは、ゴールデンもシルバーもそれほど関係なくすごしておりますが、

お休みの日にはご家族連れのお客様のご来館が多くなりますので、

いろんなご家族にお会いすることが楽しみの一つになっています。

 

ご家族がまとまっていらっしゃると、お住まいの環境や雰囲気、食生活まで

何となく伝わってきますよね。

幸せそうなご家族の姿は、見ているこちらまで幸せになります。

各家庭大なり小なりいろいろなことがあると思いますが、

「国家の最小単位は家族」といいますので、仲良しの家族がもっと増えるといいなぁと思います。

 

ツツジが勢いよく咲いてきたお隣の公園は、休日になるとさながら青空保育園のようです。

小さな体に爆発的なエネルギーを秘めて子どもたちが遊んでいます。

館の桜も若芽が勢いよく伸びていて、子どもたちの姿と重なります。

 

 

 

ツツジの写真を撮りに外へ出たら、かわいいわんちゃんとかわいいおんなのこに

出会いました。

 

 

かわいいおしりはコーギーのももこちゃん

今日お誕生日だそうです。おめでとう!!

チワワのさくらこちゃんは、今日が初お散歩。

頑張ってね!

 

 

勇気を出してタッチ!

こうした小さな交流が生まれるのを見るのも楽しみです。

こころが暖かくなりました。

飼い主さん、お母さんと娘さん(お名前うかがわずに失礼しました)

ももこちゃんとさくらこちゃん、またぜひいらしてくださいね!

 

さて、ゴールデンウィークは終わっても毎週末休みはやってきます。

今日は来週土曜日のイベントをご紹介させていただきます。

 

朗読会「加奈の小さなおはなし会」

5月12日(土)13:30~

予科練平和記念館ラウンジ

入場無料

 

元茨城放送のアナウンサーで、現在は阿見町の観光大使をなさっている

藤田加奈子さんによる朗読会です。

大人の方に聞いてほしい、平和を考える小さなものがたりを

いくつか読んでいただける予定です。

 

子どものころは親や学校の先生に本を読んでもらう機会がありますが、

大人になると、自分から進んで見つけないかぎりなかなかないですよね。

 

大人である、という仕事をひととき忘れて、あたたかな声がつむぐものがたりに

耳を傾けてみませんか?

きっと、心の中にずっと探していた何かが見つかるかもしれません。

予科練平和記念館にはなかなかはいりづらいと思われるみなさんも、

入場無料ですので、どうぞお気軽にお越しください。

 

 

 

今日は、J:COMさんが所蔵資料展の取材&撮影にきてくださいました。

風邪を引いて体調のよくないなか、取材してくださってありがとうございます。

私Wも、にわかへっぽこリポーターとなって展示のご案内をさせていただきました。

なるべくご迷惑かけないように、と思いましたが、考えをわかりやすい言葉で

まとめて言葉にするのは本当に難しいことですね。

何度もNGを出してしまいました。

アナウンサーさんやレポーターさんはすごいんだなぁ、と改めて思います。

 

今日撮影したものは5/14(月)~5/20(日)の間の一日3回放送されるそうですので、

どこかで皆さんのお目に止まれば幸いです。

こんなやつが展示を作っていたのか、とがっかりなさらないでくださいね。

ご来館の折にWを見かけたときには、お声をかけていただけたら嬉しいです。

 

J:COM茨城

http://www.jcom.co.jp/jcom/ibaraki.html

 

 

ご訪問者をご紹介します。

4月 24th, 2012

 寒さに遅れがちで、私たちの気を揉ませた桜の開花もわずか1日の気温上昇でパッパッと進み、過ぎてみればこの阿見町でも来年を待たねば桜とは再会が叶わなくなりました。いつもながら、あっと言う間の出来事でした。

 この予科練平和記念館にも多くの桜が植樹されています。開館2周年を過ぎたばかりの当館に似合わしく、まだ小学生というような若木ですが、この1年でもずいぶん大きくなりました。あと数年後にはきっと、阿見町内でも有数の桜の名所になることでしょう。どうぞご期待ください。

 

 この春、多数の方にご来館いただいております。ありがとうございます。

 今回は、そのうちの何組かをご紹介したいと思います。

 去る3月末、まだ桜の蕾も堅い時でしたが、北海道立遠軽高校ラグビー部の皆様にご来館いただきました。

 

 遠軽の近くには北見、網走などの町があります。近年、北見周辺ではラグビー部の夏合宿が盛んに行われることが知られていますが、遠軽高校も過去7回の全国大会(花園)出場を誇り、2010年2011年と北北海道代表として連続出場を果たしている強豪とのこと。旧制中学の例に漏れず、文武両道を果たし多数の逸材を輩出している学校のようです。今回は埼玉県で開催された選抜大会に出場する旅の途中にお立ち寄り下さいました。

 部員の方々は元気溌剌でしたが、礼儀をわきまえ、たいへん好感をもてる「好青年」たちでした。気は優しくて力持ち…、現代でも男の徳目の1つと考えられている価値を体現している人々でした。これからの日本を支える若者に、予科練平和記念館もエールを送ります。

 予科練では「闘球」というほとんどラグビーと変わらない球技が科目としてありました。陣取りゲームの要素をもつラグビーは実戦に似通うと考えられ、チームワークの鍛錬、注意力・突進力の訓練、また犠牲的精神を養うなどのために盛んに行われました。

 遠軽高校ラグビー部が来館された日には、元予科練生の戸張礼記氏(当館歴史調査委員)が居合わせ、一緒に記念撮影となりました。当館にとってもよい思い出の一コマです。

 

 また、つい先日には茨城県知事橋本昌様にもご来館いただきました。近隣へのご出張の合間を縫ってお越しいただき、たいへんありがたく思います。

 橋本知事は歴史にもご関心が高いことを以前何かの機会に知りましたが、ご多忙にもかかわらず、約1時間、熱心にご見学いただきました。

 

 

   私たちは、やがてほどなく戦争を実体験した方々を失い、先人が残してくれた本や映像などでしか学べない時代を迎えます。

 私がこの予科練平和記念館に勤務するようになって改めて考えたことは、私のような戦争を知らない者が、何かをきっかけに実際に戦争、すなわち人殺しを体験し、その結果「やっぱり戦争をしてはだめだ」などと思うようでは、先の戦争で亡くなった方々に申し訳ない、ということでした。

 戦争を知らない者が学ぶことで戦争のない社会を継続させることは、これからを生きる者の最も大きな使命の1つと私は考えています。しかし、生易しいことではないでしょう。それでも最大限に想像力を働かせ、隣人愛の精神をもって、先人が残してくれた偉大な遺産を引き受けなければなりません。

  茨城には予科練平和記念館があるということを多くの方々に知っていただきたいと私たち職員一同は願っています。そのためにも日々、私たちは精進を重ねていきたいと考えています。

 ご来館いただき、何かを感じ取っていただいた方々におかれましても、失われゆく記憶を取り戻す機会の大切さを多くの方にご伝道いただければ幸いに存じます。

所蔵資料展『兄を追って』を開催します

4月 17th, 2012

みなさんこんにちは。

学芸員Wです。

だいぶ暖かくなりましたね。花粉症の方は大丈夫でしょうか。

予科練平和記念館がある阿見町は、今、桜吹雪が舞っています。

館から歩いて5分ぐらいのところにある海軍道路の桜も満開を過ぎ、少しずつ

緑の色が見えはじめました。

 

 

見上げるぐらい大きな木から、花びらが静かにひらひらひらひらと

落ちてきます。

 

 

近くにはたんぽぽも咲いています。

ガクが反っていなかったので、ニホンタンポポでしょうか。

 

水仙も咲いています。

 

 

つくし王国を発見!

恐ろしい密度でつくしが生えています。

きっと来年も同じように生えることでしょう。

王国の繁栄は続きそうです。

 

 

 

館の前の桜も、緑の葉っぱを出す準備にとりかかっています。

 

去年は震災の影響でこんなにゆっくりと桜を眺める時間がありませんでした。

ちょうど今ごろは、館内の修復工事をして再オープンに備えていたころでした。

まだ1年か、もう1年か。

“今”の大切さを改めて思います。

 

 

国の天然記念物にも指定されている福島県三春(みはる)町の滝桜も、

つぼみがふくらんできたようです。

東北にも春が全速力でむかっていますね。

ちなみに、三春町の名前の由来は、梅、桃、桜の春の花が一斉に咲くからだそうです。

自然の大きな摂理にしたがってもくもくと咲く花に、たくさんの方の悲しみが

少しでもいやされますよう、願っております。

 

三春の滝桜

http://www.takizakura.com

 

 

まえおきが長くなりましたが、今日は所蔵資料展のご案内をさせていただきたいと思います。

 4月24日(火)から、「兄を追って」と題しまして所蔵資料展を行います。

 

もし、自分が戦争中に生きていて、兄が予科練に入り、戦地で亡くなったとしたら、

みなさんだったらどうなさいますか。

 

予科練平和記念館には、戦死した予科練生を兄に持つ二人の方から

資料が寄贈されています。

戦後、予科練の兄にゆかりの深い阿見町に住むことを決めた方。

亡くなった兄にかわって家督を継ぎ、潜水艦に乗った兄の戦死の状況を

明らかにしようとした方。

今回はこのお二人の資料ご覧いただき、戦争が普通の家庭にもたらした影響と、

家族の絆を感じていただけたらと思っております。

 

常設展の観覧チケットでご覧いただけますので、ご来館の折にはぜひご覧ください。

 

第5回所蔵資料展「兄を追って

 4月24日(火)~6月24日(日)

9:00~17:00(入館は16:30まで)

予科練平和記念館20世紀ホール

 

予科練の兄と最後の家族写真

 

予科練の兄の小学校時代の自作ノートなど

 

おはなしおさんぽの会ご報告

4月 4th, 2012

喜んだりがっかりしたりを繰り返し

人は自分の心の取り扱い方を学んでゆくのです

 

失望も淋しさも

人間には必要な感情です

 

勇気を出して新しい世界に手を伸ばすのは

「淋しさ」ゆえのこと

 

そうやって人は・・・自分の小さな世界を

赤子のように手を伸ばして

広げてゆくのではないでしょうか

 

(「三月のライオン」 羽海野チカ)

 

みなさんこんにちは。学芸員Wです。

4月になりましたね。

いろんな「新」がはじまって、ドキドキとわくわくと少しの不安が

交じり合って、独特の不思議な雰囲気です。

上のことば、何となく今の時期にぴったりだなと思いましたので、

ご紹介させていただきました。

 

今年度もブログを通じて予科練平和記念館のいろいろを

お伝えてしていきたいと思いますので、

また一年間お付き合いいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

きのう今日と強い風が吹いていますが、みなさんのところは

大丈夫でしたでしょうか。

 

予科練平和記念館の桜も、飛ばされそうになりながらつぼみをふくらませています。

 

 

 

今日は暖かいので、開花がぐっと加速するかもしれません。

 

 

 

さて、先月24日(土)に、絵本の読み聞かせ「おはなしおさんぽの会

&昔の遊びをやってみよう!の会」を行ないました。

 

この日は冷たい雨が降っていましたが、たくさんの方が遊びにきて

くださいました。

 

 

 

大きい絵本はお子さんが大喜びです。

 

 

この日に読んだのは、

『おなべおなべにえたかな?』 こいでやすこ作

『ながーいおはなのブタくん』 キース・フォークナー作

『いのちのまつり ヌチヌグスージ』 草場一壽作

大型絵本『ぼくのくれよん 』 長新太作

の4冊です。

 

どれもとてもいい絵本で、大人が見ても楽しいものです。

解説員Mさんが読んでいるあいだ、お子さんたちは静かに座って、

とってもよく聞いていらっしゃいました。

 

私Wも今回1冊読ませていただきました。

 

たくさんのギャラリー・・・

緊張しましたが、みなさんが一生懸命聞いてくださるのが嬉しくて、

一生懸命読ませていただきました。

 

 

読みきかせの後は、いろんな遊びでみんなで遊びました。

どんぐりこま&どんぐりやじろべえづくりは大人気です。

 

 

おとうさん、おかあさんも熱心に参加なさっています。

つくったやじろべえはおみやげになりました。

 

 

 

 

 

 

お子さんたちの想像力は本当に豊かですね。

 

 

ぬりえをしていた女の子が、私を描いてくれました。

おだんごをのせたような髪型をしていたのを、よく見ていてくれたんですね。

「楽しかったからあげる」と言って、渡してくれました。

 

来てくださった方に楽しんでいただきたいと思っておりましたが、

逆にこちらが楽しませていただき、たくさん元気をいただきました。

ほんとうに、ありがとうございました。

 

次回のおはなしおさんぽの会は、7月7日(土)に行う予定です。

また楽しい企画をしたいと思いますので、ぜひご参加くださいね。

お待ちしております。

 

 

また、純粋に朗読を楽しみたい方のための企画はこちらです。

 

朗読会「加奈の小さなおはなし会」

5月12日(土)13:00~

予科練平和記念館ラウンジ

入場無料

 

元茨城放送アナウンサーで現あみ大使の藤田加奈子さんによる

朗読会です。

大人の方にこそ聴いていただきたいお話を、加奈さんの素敵な声で

お楽しみください。

 

先日Wも加奈さんの朗読会に参加してまいりましたが、胸にしみる

お話を聴かせていただき、思わず涙が出そうになりました。

みなさんにもぜひおすすめします。

耳から広がる物語の世界を、どうぞお楽しみください。

 

2つ目の橋

4月 1st, 2012

 梅が咲かない、桜の蕾もまだ堅い、などと言われていましたが、急に暖かくなってきました。春が来たかな、という気持ちになります。

 先日、彼岸を迎えて昼夜同じ時間になったとき、私は希望を感じました。と言うのも、冬至を過ぎ日一日と昼間が延びることを実感しているときも、朝日が昇ってくる遅さに憤りに近い感情を抱いていたからです。「なぜ6時にもなって未だ暗いんだ?」出勤の準備を暗闇で始めるのはうら寂しいものでした。

  しかし、隠していた頭が引き出されるように夜明けも早まり、自分の起床を窓越しに待っていてくれるその朝の光が頼もしく、また嬉しく感じられるようになってきたのでした。

 これからは昼間が長くなるだけではなく、日々、光が満ち溢れてくるでしょう。明るく、暖かく生きられる喜びを感じるとは、まあ、人間も生き物である証拠でしょうか。冬を越え、予科練平和記念館へご来館いただくお客様の数も増えてきました。ありがたいことです。

 と、こうして3月も末を迎えました。年寄り臭いことを言うようですが、早いものです。つい先日、正月だったような気がします。

 過去1年と別れを告げる新年への橋を私たちはすでに渡っています。この別れの時、そして新しい出会いを迎えるこの時は「2つ目の橋」と言えるのではないでしょうか。

 新年を迎える架け橋は皆一様の方向を向いていると思うのですが「2つ目の橋」は向かう方向が人それぞれなのかもしれません。

 昔、末法の世の到来が信じられ、現在呼び習わされている「浄土式庭園」が盛んに造られた時代がありました。愛憎が蠢(うごめ)く濁(じょく)世、つまり此(し)岸から離れ彼岸、すなわち極楽浄土へ向かう途中にはやはり2つの橋が架けられました。その2橋を結ぶ中島は蓬莱島(夢の島)とも言われ、人々は夢の島に到達すると極楽浄土へ向かうべく「2つ目の橋」を渡ったのです。

 新年を迎えてからのこの3ヶ月に皆さんはしっかりと夢を溜めることができたでしょうか?「2つ目の橋」を渡ろうとする今、行き着く先が幸い多きことをお祈りいたします。

 予科練平和記念館も3年目の飛躍という彼岸へ向けて、勢いよく走り出そうとしています。どうぞ、御期待ください。

 皆様のご来館を心よりお待ちしております。

おはなしおさんぽの会&昔の遊びをやってみよう!の会

3月 23rd, 2012

みなさんこんにちは。

学芸員Wです。

今日は、明日開催のイベントをご紹介させていただきたいと思います。

 

 

「おはなしおさんぽの会&昔の遊びをやってみよう!の会」

3月24日(土) 10:30~・14:00~

絵本のよみきかせ 30分

どんぐりこま、どんぐりやじろべえづくり、お手玉、折り紙、ぬりえなど昔の遊び 30分

予科練平和記念館ラウンジにて

参加無料 予約不要 幼児~小学校6年生まで(幼児は保護者同伴)

※どなたでも参加OKです(大人の方もよろしければ)

途中入退場可

 

 

去年の夏に開催して好評だったイベントです。

今回は絵本の読みきかせに加えて、昔の遊びをいろいろと体験するという

親子で楽しんでいただける企画になりました。

 

 

前回の会はこんな感じです。

かわいいお子さんとお母さんが参加してくださって、記念館の中が

とってもにぎやかになりました。

お若いイクメンパパさんもいらっしゃいました。

 

 

 

 

きてくださったお子さんには、すてきなプレゼントもご用意しています。

 

 

このメダル、絵本を読んでくれる展示解説員さんの娘さんの

手作りなんです。

動物も何種類かいて、とってもかわいいんですよ!

ぜひ明日、ゲットしてくださいね。

 

明日土曜日は少し雨が残ってしまうようですが、外で遊べないと

残念がっているみなさん!

予科練平和記念館に遊びにいらしてくださいね。

きっと楽しい土曜日になりますよ!

皆さんのご参加をお待ちしています!

 

お問い合わせは

029-891-3344 まで。

 

 

実は今回、おはずかしながら私Wも絵本を1冊読ませていただくことになっております・・・。

今からちょっと緊張していますが、少しでも皆さんに楽しんでいただけるように

今夜も頑張って練習したいと思います。

挙動不審になっていても、どうぞ笑わずに大目にみていただければ嬉しいです。

 

 

 

絵本のよみきかせの練習をしていて、自分の「声」について改めて考えました。

というのも、先月、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」というイベントに参加して、

「声」の大切さを感じたからです。

 

ご存知の方も、もう参加したよという方もいらっしゃると思いますが、

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚障害者の方に導かれて、真っ暗闇の空間で

いろんな体験をする、というものです。

以前から聞いていて興味があったのと、視覚に不安を持つお客様が

記念館に来てくださったときにはどのように誘導すると良いのか、

実際にその世界を体験してみたい、と思って、思い切って参加してみたのです。

 

10人ぐらいが一つのグループになり、白杖(はくじょう)という視覚障害者の方が持っている

杖をたよりに暗闇の中を歩いていきます。

その空間には木が生えていたり川があったりブランコがあったりして、

様々なものを手で触ったり足の感覚で感じたり、ブランコで遊んだりします。

 

何も見えない真っ暗闇で無言で動くと、迷ったり他の方に

ぶつかったりしてしまうので、

「Wここにいます!」

「Wしゃがみます!」

「みなさんどこですかー?」「こっち段差があります!」といった感じで

とにかく声を出していきます。

 

視覚に頼れない空間でおろおろしている私たちを

視覚障害者のアテンドさんが呼びかけたり手を叩いたりして、

とってもスムーズに誘導していきます。

私たちにとっては初体験の世界でも、彼らには日常の空間なんだなと

実感します。

そして不思議なことに、まわりの人たちの声を聞いていると、目で見ていた時よりも

その人となりがわかるような気がしてきます。

「大丈夫?」「こっちだよ」「三歩前に進むと橋があるよ」など

みんながみんなを気遣って声を出し合うので、その声に安心して、

さらにまた次の人も安心させたくて声をかけるようになります。

 

もし視覚障害者の方が道を探していたときには、いきなり触れるとびっくりするので、

まずは声をかけると安心していただける、ということが本当に実感できました。

 

そうしているうちに気付いたのが、自分の声の弱さでした。

それはもしかしたら、生きて行く上で身につけたものだったのかもしれないと

何となく思いました。

自分の考えや感情を伝えること以上に、声というものは

いろんな情報を発信しているのかもしれませんね。

私も長年のくせはなかなか治りませんが、少し大きな声でゆっくり話せるよう

気をつけるようになりました。

 

明日、絵本を読ませていただくときにも、ものがたりの持つ雰囲気やメッセージが

ちゃんと伝えられるように、

ひとつひとつの言葉を大切に読みたいと思います。

 

ダイアログのイベントで私たちのグループをアテンドしてくださったのは「はとさん」という

男性でした。(暗闇の中では皆ニックネームで呼び合います)

「はとさん」は就職活動中の大学生で、暖かくてのんびりした声で、

ときどき冗談を言ってなごませてくださいました。

就職活動はやっぱり大変だそうですが、希望するお仕事につけるといいなと、

応援しています。

 

皆さんも機会がありましたら、ぜひ五感が研ぎ澄まされる

真っ暗闇の世界を体験してみてくださいね。

最初は恐いのですが、最後のころになると居心地がよくなって

もとの日常に戻るのがちょっと残念な気持ちにもなりますよ。

  

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

http://www.dialoginthedark.com/

 

 

 

それから、一緒のグループで、同じ職種の方がいらっしゃったのも

とても嬉しかったです。

高知から参加なさったそうで、まだ新しい美術館の学芸員さんです。

HP拝見しましたが、自由度の高い面白い企画をなさっているところで、

機会があったらお邪魔してみたいと思っております。

皆さんもよろしければ、こちらもぜひご覧ください。

 

高知 アートゾーン 藁工倉庫

http://warakoh.com/

 

 

生き抜くこと

3月 13th, 2012

 3月11日を迎えました。

 あれから1年が経ったわけです。

 

 一年前、私は別の職場にいて大地震を体験しました。大きな地鳴りに気付き、周囲へも注意を促しながら、しかしまさかあれ程の地震が襲ってくるとは予想だにしませんでした。

 揺れが落ち着いたとき、「これは大変なことになった」と思い、大急ぎで職場のテレビをつけると、それまで見たこともない「大津波警報」が太平洋沿岸の広域に渡って発令されており、しかもアナウンサーが深刻に避難を呼びかけているのを聞いて「一体、どうなってしまうのだろう」と固唾を飲む気持ちでいたことはまちがいありません。

 しかし、私の身内に震源に近く住んでいる者はおらず、旅行・出張の予定も聞いていないことを思い返すと、海から遠くにいる自身の安全を思い、携帯電話は繋がらず親兄弟の安否確認はすぐに出来なかったものの、私には安心感が生まれていました。

 昨年の私は、再び当事者でありまた傍観者であったわけです。

 

 私はこれまでいくつかの災害に遭遇してきました。

 学生時、まず阪神大震災を経験しました。あの朝の地鳴りは自身の人生における空前絶後の音として記憶しています。メキメキッ、バリバリッと地が裂けるような音でハッと目が覚め、布団の中でいろいろと避難方法を考えながら身構えていました。物は落ちたものの、生命を脅かされることはありませんでした。このように、私は生死を分けた渦中からは外れていたので、当時関西に住みながら同時に関東の人間として、私を見守る家族を含めて当事者であり傍観者でいたのです。

 東海村で臨界事故があったときは、たまたま事故現場からほど近い常陸太田駅前で仕事をしていたため、自覚できるほどの被爆をしています。頭が変にくらくらし、家に戻ってからも車に何か付いていたのでしょう、ドアを開けると「ブン」と音がしたかと思うとまた頭がくらくらしました。この先影響が出るのかもしれませんが、現在いたって健康です。私はここでも他界へ行くことを猶予された当事者そして傍観者であったわけです。

 また、新潟県中越地震があったときも仕事のため新潟にいました。仕事が早く終わり、家で夕食をとっている最中、立て続けに2度大きな地震がやってきました。とりあえず身の安全を確保して、揺れが収まった後、職場の安全確認に出かけた夜でした。被害が大きかった長岡市へ災害応援にも出向き、現場を見るにつれ、やはり私は当事者でありながら傍観者で済んでいる、という気持ちをもったものです。

 そして、昨年の東日本大地震を経験しました。両親が住む家や墓地は大分痛めつけられ、昨年一杯、修理に奔走することになりましたし、断水・停電など日常あるべきものが一時的にせよなくなる経験をしましたが、生死の別れを覚悟する状況には至りませんでした。

 

 身内に目に見える被害が出たことで、これまでより一歩進んでしまった感はあります。しかし、大津波が何もかもめくり上げて進むすぐその先に、何も知らないトラック群が信号待ちしている空撮映像を見て「早く逃げろ」と叫びを覚えたことに比べれば、私は平和に恵まれていたと思うほかありません。

 

 当事者であり傍観者である心構えは、川端康成が芸術の道に生きる覚悟を述べたことばの一つです。一口に言えば、物事の本質を見極めるための徹底した厳しくも優しい態度、と言えばよいでしょうか。

 皆さんにとっても耳馴染みかと思われる「般若心経」は一切の存在が「空」であるという真理を理解するための智慧を説くお経です。「…色不異空 空不異色 色即是空 空即是色…、羯諦(ぎゃてい) 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦…」有名なこれらの一説も真理を体得する智慧を説く場面です。

 

 それこそ昔には、富士山の大爆発で生き埋めになった人たちがいました。鎌倉も大津波を受けて壊滅しました。また、戦国時代には血みどろの戦いで多くの人たちが死にました。私たちはその時代に生きずに済んだ、つまり猶予されたと考えることが出来るでしょう。

 私は自身の経験から、当事者と傍観者の大きな相違を感じています。しかし、私たちは「運」ということばに恵まれています。当事者になることも傍観者で済むことも全て運ではないでしょうか。運を決めるのは、ちっぽけな私たち人間の業ではありません。

 当事者としての運がやってきたときは歯を食いしばって頑張る、傍観者で済んだときは出来る限りの援助を行う、私はそれでよいと考えています。そして、まだ生きることを許されている私たちは、命を決して無駄にしない、生きることに感謝して明日を作っていくだけだと思うのです。

 

 予科練平和記念館は戦争という人為的な惨禍を二度と迎えないよう皆さんに訴えかけています。見方を変えれば、天変地異によって命の尊さを教えられることは、宇宙そのものである仏の教えに通じることなのかもしれません。それは、人間が智慧を得ること、とも言えるでしょう。

 智慧が生まれれば慈悲も生まれる。仏像を見るときには思い出してください、智慧の文殊には慈悲の普賢が、智慧の勢至には慈悲の観音がパートナーとして存在していることを。

 

 私は一昨年に宮古を旅し、浄土ヶ浜などを観光しました。田老港のすぐ近く、三王岩へ徒歩で行ける民宿に泊まり、美味しい海の幸をご馳走になりました。その宿とも音信不通で、ご主人たちの消息も不明です。せめて高台に避難していたことを祈るばかりです。

 

 昨年来、ご不幸に遭われた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 生きている私たちは、命を大切に、しっかり生き抜いて参ります。

石碑のような場所

3月 7th, 2012

みなさんこんにちは。

なでしこジャパン勝利のニュースに元気をもらった学芸員Wです。

最近気温の差が大きいので体調を崩しやすいですね。

みなさんもどうぞお気をつけください。

 

お隣の自衛隊武器学校さんの紅梅が見ごろになりました。

歩いていくと奥ゆかしい梅の香りがふわっと近寄ってきます。

 

 

記念館近くのお宅にある白梅のつぼみも開いてきています。

季節がゆっくりと春にむかっているのを感じます。

 

 

今週末の日曜日で、東日本大地震から1年になります。

みなさんにとって、どのような1年だったでしょうか。

 

私Wは、もう1年経ったのか、まだ1年だったのかと、とても不思議な気持ちです。

3.11前の世界には戻れないのが今だに何となく信じられなかったり、

でも、こうした状況に生きることが今の自分にとってのリアルなんだなと思ったりしています。

 

去年の3月11日、みなさんは何をしていらっしゃいましたか?

今年の3月11日、何をしてすごされますか?

 

予科練平和記念館では、地震のあった午後2時46分に黙祷(もくとう)をいたします。

当日ご来館のお客様は、どうぞご一緒にお願いいたします。

 

あらためまして、被害を受けて亡くなられた方々に心からお悔やみ申し上げます。

また、被災されて現在も辛い状況、辛いお気持ちを抱えて毎日を過されている方々に

心からお見舞い申し上げます。

3月11日、どうかみなさんが少しでも心静かにお過ごしになれますよう、お祈りしております。

 

 

 

去年、岩手県立博物館の方のお話をうかがう機会がありました。

岩手県では、この震災を忘れないように後世に伝えるため、

もともと進んでいた三陸ジオパーク(貴重な地形や地質を持つ土地を

保全し、研究したり学んだり観光したりする場所のことをいいます。

いわば自然の博物館です。)構想の中に、震災を知る施設を

盛り込もうという動きがあるそうで、被災したいろいろなものを収集しているそうです。

地震被害の大きさ、津波の恐ろしさを実感してもらうためには、

実物の資料が一番なので、本当は民宿の上に乗った船とかを

そのままの形で残したかったけれど・・・とおっしゃっていました。

 

この話をうかがって、岩手県宮古市姉吉地区にある石碑を思い出しました。

「此処(ここ)より下に家を建てるな」と掘られた石碑は、1933(昭和8)年3月3日にあった

昭和三陸大地震による大津波のときに建てられたものだそうです。

地域の方たちは教えを守ってこの石碑より高いところに住んだので、

今回の地震で大津波が来た時にも全員助かったそうです。

 

博物館、特に何かの出来事を記録し記念する博物館という場所には、

この石碑のような役割があると思います。

 

今回の例で言えば、津波で流されてぺしゃんこになった車や、

人間の背よりはるかに高いところまで水が来た跡が残っている壁、

泥だらけでぐちゃぐちゃになったランドセルや家族写真のアルバムなど、

被害の状況を伝えるいろんな資料を収集してみてもらうことで、

津波を実際に体験しなかった人も、その恐ろしさを感じることができます。

それは同時に、もし自分がそうなった場合にはどうしたらよいか、と、

自分の身に置き換えていろいろなことを考えるきっかけにもなります。

津波がきたときに、人びとはどう行動したか、どのようなことが危険だったのか、

どうすればより安全だったのか、という展示があるとしたら、

それによって防災意識を高めることもできますし、子どもたちにむけて

防災教育をすることもできます。

事実を知ってもらうことで、万が一同じようなことがあった場合に、

より多くの人が助かる可能性を高めることができます。

 

それは、博物館がある地域の人たちだけを対象にしたものではありませんし、

今現在だけを対象にするものでもありません。

 

展示を見たことが、もしかしたらその人のなかで10年後20年後に

何らかの形で生かされて

命が助かることがあるかもしれないからです。

また、見た人が誰かに話したことで、もしかしたらその人も同じように

助かるかもしれませんし、まわりの人も助かるかもしれません。

誰かを助けることができるかもしれません。

 

こうしたことは、数字のような形では表れてこない部分です。

財政難のなかにあっては、緊急性という点でほかのものが優先になりますし、

いろいろな面で本当に難しいことだと思います。

 

それでも、できれば、岩手県の三陸ジオパーク構想と、大震災の記録を残して

伝えていく施設は実現してほしい、と個人的に思っています。

 

 

 

博物館という場所は、100年200年先に責任を持つところだと思って、

学芸員という仕事をしています。

ここ予科練平和記念館は、もう二度と、夢も希望もある伸び盛りの少年たちが

戦争で命を落とすことがないように、歴史を伝え、知っていただく場所です。

 

今ここに生きる人、そしてこれからの未来の人たちに歴史を伝えることで、

経験を生かしてより良くなってほしい。

そういう願いがつまっている、石碑のようなところだと思っています。

 

今回改めて、博物館という場所の役割と自分の仕事を考えてみました。

長く語ってしまい、すみません。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

救急救命訓練を行いました

2月 25th, 2012

みなさんこんにちは。

先日、豪華客船でアジアグランドクルーズ中の予科練1期生伊藤進さんに

船上から絵はがきをいただいて舞い上がっている学芸員Wです。

 

今はほとんどメールに頼りっぱなしですが、こうして絵はがきをいただくと

素敵な旅のおすそわけをいただいたようで、本当に嬉しいですね。

旅のご無事をお祈りしております。

 

 

さて先日、予科練平和記念館では、休館日を利用して

阿見町消防署のみなさんのご指導のもと避難誘導・救急救命訓練を行いました。

 

まずは火災発生時の避難誘導と消火器訓練。

火災の場合は、地震の場合とは違い火元から遠い非常口にお客様を誘導します。

地震の際の誘導訓練は何度か行っていますので、展示解説員さんはスムーズに

お客様役のほかの職員を誘導していきます。

 

無事に誘導訓練が終わると、今度は消火器を使った初期消火の訓練です。

気温が低く、身を切るように冷たい風の中説明を受けます。

寒かったです・・・。

 

 

 

消火器を使うときは、手前からほうきで掃くようにして火元に近づいていくそうです。

全員無事に消火できました。

 

続いてはAED(自動体外式除細動器)訓練です。

救急救命の手順を聞いているときにはなるほど、と思うのですが、実際にやってみると

思いのほか焦ってしまい、手順を忘れてしまいます。

まず自分が落ち着いて、まわりの人にも助けを求めることが大切なんですね。

人工呼吸は思ったよりも体力勝負です。

 

 

隊員のみなさんは、何かあった時にすぐ駆けつけられるように

救急車で館にいらっしゃいました。

救急車の出動要請は年々増えているそうで、今回の訓練の最中にも

要請があって出動なさっていました。

今は緊急ではない案件での出動要請も増えていて、場合によっては救急車を呼んでから

到着するまでの時間が少しかかってしまうそうです。

隊員が到着するまでの間、休みなく救命活動を行うことが大事です、とのことでした。

ご来館くださるお客様の命を守るためにも、大切な訓練でした。

 

終了後、修了証とともに救急救命キットをいただきました。

使い捨ての手袋と人工呼吸用のマスクが入っています。

 

 

 

使わないのが一番良いのですが、もしも出番が来てしまったときには、

講習を思い出して一生懸命救命にあたりたいと思います。

阿見町消防署のみなさん、お忙しい中本当にありがとうございました!

 

 

救急救命士のみなさんの腕には、杖に蛇が巻きついたマークがついています。

「スター・オブ・ライフ」と呼ばれる救急救命のシンボルマークだそうで、

6本の線が放射状にのびた☆に似たマークの中に、杖にまきついたヘビがいます。

この杖は「アスクレピオスの杖」というもので、ギリシャ神話の医学の神、死者をも

よみがえらせたというアスクレピオスのシンボルです。

ヘビは脱皮を繰り返すことから、再生や若返りを表すシンボルとして

洋の東西を問わず神話や様々な宗教の中によく出てきます。

 

最初はカドゥケウスの杖(ギリシャ神話の神ヘルメスの持つ杖)かと思っていたのですが、

このブログを書くために調べてみたら違っていました。

私たちの身近にも、いろんな歴史や意味を持つシンボルがたくさんありますね。

今は毎日が忙しくてなかなか時間がとれませんが、いつか思いっきり

勉強してみたいなと思いました。

みなさんも気になっているシンボルはありますか?