晴耕雨読

3月 6th, 2010

みなさんこんにちは(^^)

今日の阿見町はくもり空。雨も降って寒い一日です。


せっかくのお休みだけどお出かけするのは寒いし、掃除や洗濯をしても晴れの日よりはかどらない。

こんな日には、読書などいかがでしょう。

予科練平和記念館のラウンジは白を基調としたシンプルな空間で、備え付けの本は

ご自由にご覧いただけます。予科練や昭和史に関する本のほか、お子様向けの絵本もおいています。



今日は、ちいさな女の子がお母さんと一緒に紙芝居を見ていました。



ピンクと水色の服を着た女の子が、真っ白いラウンジに咲いた春の花のようで、

とてもかわいらしかったので、お願いして写真を撮らせていただきました。

お母さんが見せるぞうさんの絵を、女の子は一生懸命見ています。


お手元にあるのは、『かわいそうなぞう』という紙芝居です。

戦時中の動物園でのかなしいお話ですが、どうぶつたちの命をとおして、

戦争は絶対にいけないことだと教えてくれます。


本は心の栄養だといいます。こどもの頃にいろんなお話を聞くと、

想像力が豊かになって、人の痛みがわかる人になるのだそうです。


たくさん本を読んで、すてきな女の子になってくださいね☆


開館1ヶ月目のプレゼント

3月 3rd, 2010

みなさんこんにちは(^^)

今日はお天気も良くてひなまつり日和ですね☆

予科練平和記念館は、昨日無事に開館1ヶ月目を迎えました!

たくさんの方々に支えられていることを実感する毎日です。

まだまだいたらないところがたくさんありますが、逐次改善していきたいと思いますので、

どうぞ長い目でご支援いただければ幸いです。


さて、昨日はとても嬉しいことがありました。

ちょっと長くなりますが、順を追ってお話します。

当館では、写真家・土門拳が予科練習生を撮影した写真を展示しておりますが、

実はこの写真、土門の自選作品集にも収録されていない幻の写真なのです。


この写真の現物をお持ちだったのが、甲種第13期予科練習生として

土浦海軍航空隊(今の陸上自衛隊武器学校)に入隊した大塚嘉孝さん。

旧制土浦中学に通い、成績優秀で人望の厚い少年でした。


予科練時代、彼がいた分隊のもとへ、写真家・土門拳が海軍省から

派遣されてやってきます。

1944(昭和19)年6月のことです。

土門はおよそ2ヶ月間隊内に寝泊りをしながら、膨大な量の写真を撮影していきました。


大塚さんたちが卒業後、その一部を焼き増ししたものが被写体となった練習生に配られます。

戦局がおしせまり、大塚さんたち13期生は各地で様々な兵器による特攻訓練に明け暮れ、

また出撃していきました。

そして1945(昭和20)年8月9日。

長崎に原子爆弾が投下された日。

福島県にあった郡山海軍航空隊で訓練をしていた大塚さんを、米軍の機銃掃射が襲います。

弾の破片が左足を2ヶ所貫通。防空壕に運ばれた大塚さんは、

麻酔もかけずに足から破片を取り出され、そのまま終戦まで過ごしたそうです。


しばらく入院していた大塚さんが郡山空に戻ってくると、部屋の隅に自分の荷物を入れていた

衣のう(キャンバス地で作られた衣類などを入れる袋)がぽつんと残されていました。

中を見ると、衣類とともに焼き増ししてもらった土門の写真が入っていました。


ほかの練習生の手に渡った写真は、戦後焼かれてしまいました。

機密保持のためとも、飛行兵に関する様々なうわさがあったからとも言われています。

土門の自宅にあった大量の写真も、戦後処分されてしまったようです。

そのため、大塚さんが持っている写真は、ほとんど唯一無二と言ってもいいものになりました。


当館では、大塚さんの奥様にご協力いただいて、このとき残った写真のうちの28枚を

大きくひきのばして展示しています。

大塚さんは既に鬼籍に入られ、今は奥様が大切に保管なさっておられます。


そして昨日、大塚さんの奥様が娘さんとともにいらっしゃいました。

奥様が、土門の写真が象徴的に配されているゾーンに足を踏み入れた途端。


「お父さん!」


視線の先には、予科練習生たちが一心に風洞を見つめている写真がありました。



この、箱のような枠の中にいる5人の練習生のうち、右から2番目が

大塚嘉孝さんだったのです。


「お父さんに会えた!」


奥様はしばらく写真を見つめていらっしゃいました。


我々スタッフも、ここに写っているのが大塚さんだとは知りませんでした。


実は、大塚さんと奥様は幼なじみで、大塚さんが予科練に入隊したとき、

奥様は土浦海軍航空隊の適性部というところで働いていたのだそうです。

大塚さんが特攻隊になったとき、軍の機密で誰にも言えなかったそのことを

奥様にだけは告げていました。

戦後、結婚して長く一緒に暮らし、天命によって別れ、

またこうしてかつての若い姿で奥様と再会する。

縁というものがあるのなら、きっとこういう形をしているのだろうと思いました。


展示を見終えてお帰りになるとき、奥様のお顔はとても晴れやかでした。


我々スタッフも、本当に嬉しい気持ちでいっぱいでした。

開館1ヶ月目の記念日に、最高のプレゼントになりました。


大塚様、寒い中ご来館くださいましてありがとうございました。

笑顔が変わらず素敵ですね。どうぞいつまでもお元気で。


1万人目のお客様

2月 27th, 2010

みなさんこんにちは(^^)

本日の阿見町は、昨日からの雨がお昼近くまで続いていました。



まるで、浅田選手がバンクーバーで流した涙が届いたかのようでした。

悔し涙は、ひとまわり大きな自分になるために流れるのだと言われたことがあります。

オリンピックという大舞台に立つまでには、人知れず悔し涙を流したこともたくさんあったでしょう。

それを乗り越えてこその輝きは、見る人を勇気づけることができるのだなと思いました。


 今日は、JR土浦駅からいろんな場所へ歩いていくという、「駅からハイキング」の

イベントがありました。

あいにくのお天気でしたが、大勢の健脚さんが予科練平和記念館まで

いらっしゃいました。

土浦駅から予科練平和記念館までは約5.5km。歩くと1時間半ぐらいかかるそうです。

ご参加の皆さま、寒いなか大変お疲れ様でした。

この「駅からハイキング」、いろんな駅から出発するコースがあるようです。

ご興味がおありでしたら、ぜひのぞいてみてください。

↓↓

https://www.jreast.co.jp/hiking/index.aspx


 さて今日は最後にビッグニュースです!

本日午後3時頃、開館から数えて1万人目のお客様がいらっしゃいました!

東京都青梅市からお越しの青木様。

あみ・プレミアムアウトレットからの帰りにいらっしゃったそうです。

(あみ・プレミアムアウトレット http://www.premiumoutlets.co.jp/ami/


 ささやかですが、館内で販売している本や「予科練の街クッキー」などを進呈いたしました☆



青木様、本日は遠くからご来館くださいましてありがとうございました!

またのお越しを心よりお待ちいたしております。


かわいいお客さま

2月 25th, 2010

みなさんこんにちは♪

今日の阿見町は一日ぽかぽか陽気でした。

霞ヶ浦がぼんやりとかすんで見えたのですが、これは

気温と水温の差があってもやが出ているからだと、お客様が教えてくださいました。

「霞ヶ浦の春霞だね」とお客様。

座布団1枚!!


さて、予科練平和記念館ではご希望にあわせて館や展示のご案内をしています。

今日も遠くからご来館くださったお客様を、笑顔(^^)でお迎えしている展示解説員さんです。



館内案内は事前にご予約をいただいておりますので、詳しくは(℡:029-891-3344)へお問い合わせください。


今日はかわいいお客さまがおみえになりました。



窓の外に、モノトーンの小さなお客さま。

しばらくじーっと展示室の中を見ていましたよ、と、急いで呼びに来てくれた解説員さんが教えてくれました。

“白と黒で、予科練生みたいですね!”と彼女。

お客さまの名前は「セグロセキレイ」。水辺が近い地域に多い鳥だそうです。



その後、館の外で丸くなっているところを再び解説員さんが発見!

そっと近づいて写真を撮ろうと思ったら、驚いて飛び立ってしまいました。

せっかく寝ていたのに、びっくりさせてごめんなさい。どうぞまたいらしてくださいね。









空から記念館

2月 23rd, 2010

みなさんこんにちは。

今日の阿見町はとてもいいお天気でした♪

今週一週間は、桜が咲く頃の陽気になるそうです。

梅の花もいっきに開きますね。

 私事ですが、先日同僚と陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地(土浦市)でヘリコプターに

乗せていただきました!生まれてはじめての体験です(^^)/

UH-1という機種で、日本では富士重工業(株)が生産しているそうです。

このヘリコプター、機体が軽い素材でできているので、押すとへこむんです!

迷彩色に塗られていてとっても強そうに見えるのですが・・・ちょっとびっくりです。

下の写真は、上空600メートルから見る土浦市です。遠くに霞ヶ浦が見えます。



予科練を卒業した飛行練習生たちも、練習機の上からこんな風景を見ていたのでしょうか。



予科練平和記念館の上空も飛びました。写真中ほどの白い建物がそうです。

上から見ても市松模様をしています。

この模様は、館を象徴するデザインとして、チラシやリーフレット、チケットなどにも

印刷されています。



2月 18th, 2010

みなさん、こんにちは(^o^)

今日の阿見町は、お昼ごろまで一面の雪景色でした!

予科練平和記念館の外壁は鉄板なので、雪を映してまるで氷の彫刻のようでした。



お隣の公園も雪化粧。午前中はそりで遊んでいるお子さんもいらっしゃいました。




そういえば、開館前日も大雪でした。

夜、開館準備をしながら、しんしんと降り積もる外の雪を見ていたことを思い出します。

 

 さて、今日は記念館でお客様をお迎えしている職員をご紹介したいと思います。

紺色の制服を着た「展示解説員」です。

チケットを販売したり、展示室でご案内をしたり、閉館後にはお掃除もしています。

ご来館いただく皆さんと一番接することの多い、記念館の顔です。



 先日は、展示室5「交流」に写真を展示させていただいている姉妹がお見えになりました。

昔のお写真でもかわいらしいのですが、今でも変わらずお美しいお二人です。

 

 また、不定期ですが、元予科練習生が展示の案内をしてくれています。

下の写真で、青い帽子をかぶっている右端の人が、戸張礼記さん(甲14期)です。

ご自分の予科練体験を交えながら説明をしています。

元は学校の先生で、今は予科練平和記念館の資料収集委員や、町の

文化財保護審議会の会長を務めていらっしゃいます。




予科練の歴史を伝えることが生きがいとおっしゃる戸張さん。

見かけたらぜひお声をかけてみてくださいね。


バレンタインの一日

2月 14th, 2010

みなさんこんにちは!

バレンタインの今日、阿見町はとてもいいお天気でした

夕べ降った雪が魔法のようになくなっていて、隣の公園ではたくさんの

お子さんが楽しそうに遊んでいるのが見えました。

予科練平和記念館は、2月2日(火)に開館してから、今日で2回目の日曜日を迎えました。

おかげさまで朝からたくさんのお客様にご来館いただくことができました。

寒い中、また遠くからお越しくださった皆様、本当にありがとうございます。

まだ細い桜の木が、冷たい風に吹かれている今日の記念館です。



こんな晴れた日は館内がとても明るくて、窓から青空が見えます。



展示室、事務室以外は室内にセンサーがついており、ある一定のところまで暗くならないと

明かりがつかないという、ちょっとエコな設定になっています。

曇りや雨の日以外、日中に明かりをつけることはほとんどなく、太陽の力を再確認する日々です。

 これから少しずつ、予科練平和記念館の日常を皆さんにご紹介していきます。

更新は不定期ですが、どうぞお楽しみに!




予科練平和記念館ブログオープン!!

2月 2nd, 2010

この度、予科練平和記念館のホームページがリニューアルいたしました。


同時に予科練平和記念館を運営していますスタッフによる

ブログも同時に開設いたしました。

スタッフの日常の作業やその日に起こった事などを

つづっていきたいと思います。


また、皆様の期待に応えられるよう日々努力していきたいと思っています。

予科練平和記念館をよろしくお願い致します。


スタッフ一同