みなさんこんにちは。
今日の予科練平和記念館の窓からは、流れる雲の隙間から
青灰色の空がのぞいているのが見えます。
時々鳥が横切っていきます。
今日はチェルノブイリ原発事故から25年目の日だそうです。
この間の日曜日でしたでしょうか。記念館に福島からの
お客様がいらっしゃいました。
ご自宅が原発から20キロ以内だそうです。
もう、戻れないんだよ・・・。
とおっしゃっていました。
何とも申し上げることができず、いたたまれない気持ちでいっぱいでした。
記念館の窓口では、東日本大震災義援金への募金箱を置いておりますが、
現在までの6日間で、47,688円が集まりました。ご協力ありがとうございます。
みなさんのお気持ちは、必ず、被災されて苦しんでおられる方々の
お役にたつものと思います。
先日、記念館でも職員が少しずつ出し合って
茨城新聞社さんを通じて寄附させていただきました。
みんなで、できることを続けていく。
とても必要で、とても良いことだと思います。
さて、本日より第3回所蔵資料展「予科練生の資料館―銀田コレクション展」が
はじまりました。
震災の影響で、1ヶ月遅れでのスタートになります。
今回は、甲種第15期生だった銀田捷(まさる)さんが、戦後50年かけて収集していた
旧海軍関係の資料や図書、模型など205点を展示しています。
銀田さんは、新潟県の自宅の2階に収集した資料約780点を展示しており、
仲間からは「銀田予科練資料室」と呼ばれていたそうです。
残念ながら、ご本人は平成8年にお亡くなりになりましたが、
残された資料は、7年後の平成15年に奥様より阿見町に寄贈されました。
七畳半という広さだった銀田資料室に少しでも近い雰囲気でご覧いただけるよう、
会場を狭くして資料を展示しています。
制服類をケースに入れずそのまま展示していますので、
会場内はそこはかとなく古い衣類のにおいがして、なんとなくリアルな展示になっています。
甲種第15期生は1944(昭和19)年9月から、4回に分けて36,717人が入隊しています。
戦局の悪化により訓練は途中で中止されてしまい、練習生は航空隊の警備にあたったり
本土防衛のための陸戦隊となったりしました。
そうした経過があるぶん、予科練や海軍、飛行機などに対して強い想いが
あるのかもしれません。
彼らがどのような気持ちで戦後を過していたのか、想像していただけたらと思います。
会期は6月12日(日)までです。
ご来館の際にはぜひご覧下さい。
館のとなりの公園のつつじもきれいに咲き始めました。